Vol.60 10.9その後、全日10.28武道館


 10.9新日ドーム後もプロレス界の話題は新日と全日の交流戦を中心に回っています。対抗戦ではなくあえて交流戦としましたが、まさに業務提携という感じになっています。
 まずは全日に協力を申し出て渕とタッグを組んだ越中が全日のシリーズにフル参戦し、新三冠王者決定トーナメントにも参加しました。越中はドームではブーイングを浴び、物を投げつけられていましたし、全日の会場でも評判は良くないようです。当然のことだと思います。確かに全日出身ですが、だからどうしたという感じです。そんなに気になるなら、いっそのこと新日を退団して全日に入団するならまだしも、中途半端な立場では新日ファンも全日ファンも応援できないでしょう。
 まず蝶野が渕と対戦したことで対抗戦の最前線に他っているT2000が再び全日の名古屋大会に出場しました。タッグながら蝶野と川田の初対決が実現しました。健介と川田は真っ向からぶつかりあえるタイプですが、蝶野と川田はまったく違ったタイプで、この2人の対決も一風変わって面白いと思います。是非、シングルでの対決が見てみたいと思います。
 ドームで川田に敗れた健介はIWGP王座を返上しました。あれだけの好勝負を展開しましたから、今度はベルトを賭けてもう1度という声も上がっています。この再戦には納得出来るし、是非、もう1度見てみたいと思います。来年の1.4ドームで再戦かとも思いましたが、そのドームでは、IWGP王座決定トーナメントが浮上してきました。新日、全日のトップ選手が参加すれば豪華なトーナメントになるでしょうが、あの健介対川田戦のような試合を1日3試合も出来るわけはなく、内容の濃い試合を1試合見せてくれた方が個人的には嬉しいです。ノアの選手に参加を呼び掛けるなど無節操な話題集めにも賛同出来ません。
 一方、全日の方は新三冠王者決定トーナメントを軸にシリーズを展開しました。新三冠王者が誰になるかによって今後の新日との闘いも変わってくるでしょう。こうして新日1.4、全日1.28の東京ドーム2連戦へとつながっていくわけです。誰と誰が闘うにしる、素晴らしい試合を見せてくれることを期待します。
 10.9ドームのもう1つの話題は復帰を果たした橋本でした。その橋本は、その後は新日のシリーズに出場せず「ZERO」というグループの旗揚げを表明しました。新日内の独立という立場のようです。通常のシリーズに出る意志はなし。バリトゥード路線を進む気もなし。年内に他団体に上がりたい意向のようです。はっきり言って何をやりたいのか、さっぱり分かりません。負けたら引退の言葉を撤回して戻って来たのですから、生半可なことでは認めるわけにいきませんが、こんな半端なことをしているようでは、もう橋本には期待もしないし応援もしません。
 さて、全日10.28武道館大会ですが、ここには私にとっては非常に不愉快な話題がありました。大仁田の参戦です。全日への参戦は絶対に反対でしたし、大仁田の試合はもう見るつもりはありません。初めは王道ファイトをすると殊勝なことを言っておきながら、電流爆破を要求したり、出場を白紙に戻すなどと発言してみたり、結局、発表されたカードに名前はありませんでしたが、そうすると、またも電流爆破を撤回。それでも出場が認められなければ乱入を予告するという相変わらずの理不尽ぶりにはもう本当にうんざりです。全日は絶対に大仁田と関わるべきではありません。
 さらに大仁田は、今度は猪木に対戦要求をしました。もう本当にいい加減にして欲しいです。猪木信者の私としては、猪木が黙殺してくれることを信じるのみです。
 とにかく、全日武道館大会は、やはりどうしても寄せ集めの感は否めません。客の入りも満員とは言えませんでした。第1試合のときに外の方がざわついて「オーニタ」という声が聞こえてきました。席を立って外に出ていった観客もいました。全日ファンの質も落ちたものです。
それでもメインの天龍対川田はいい試合でした。心情的には川田に勝って欲しかったですが、まったく衰えない天龍の打たれ強さには改めて驚かされました。電光掲示板による最強タッグの出場チームの発表もありました。まず会場で発表するというのがファンを大切にする全日らしくて良かったです。