Vol.107 プロレス界冷えきってます


 プロ野球は合併、スト、新規参入問題で大いに揺れています。ファンの意見にまったく耳を傾けず、自分たちの思惑で強引に事を進めようとする経営者の態度には憤りを感じます。ですから、同じく経営者に無視されている選手会側を応援しますが、こうしてプロ野球が混迷している原因は選手側にもあります。客が呼べなくても、成績を残せば高い給料がもらえる彼等は本当の意味でプロとは呼べません。アテネオリンピックでは一塁にヘッドスライディングするのに、ペナントレースでは凡打すればダラダラ走る。自分のチームの選手をホームラン王にするために敬遠のフォアボールを出す。長いペナントレースを考えれば捨て試合も必要だなどと平気で言う。チケット代を払って試合を観に来ているファンがいるということを分かっていません。とにかくこうした試合以外でのゴタゴタで、プロ野球に対する興味がかなり薄れました。私は巨人ファンで、巨人が不甲斐ない試合をしていることもあり、騒動以来、プロ野球はまったく観ていません。
 プロレスは、リーグ戦をやっても、優勝は最終戦まで決まらず、消化試合など1試合もありませんから、プロ野球よりだいぶましです。だからショーなんだよという意見もあるかもしれませんが、私はこれはプロとして当たり前のことだろうと思います。とは言え、最近のプロレスには、リング内の闘いに熱いものが感じられず、リング外の話題ばかりのようで、興味が薄れているのはプロ野球と同じです。
 9月10日はノアの武道館に行って来ました。7月末の大阪プロレス後楽園大会以来40日振りの観戦でした。ここ数年でこんなに間隔が空いたことはなかったと思いますが・・・。メインの小橋対田上のGHC戦はさすがにいい試合でした。鈴木対丸藤、金丸対ロウキーもそれなりの試合でしたが、長いなぁと感じてしまいました。セミの三沢&小川対斎藤&井上のGHCタッグ戦は、ただ長いだけで見どころは何もない低レベルの試合でした。秋山と斎藤のタッグ解消、GHC挑戦の田上が新技開発、鈴木みのる、ZERO−ONEからロウキーの参戦など、いろいろ話題はありましたが、ドームでの小橋対秋山、三沢と武藤の初対決以来、どうもパッとしません。今後の展開もこれといったものが浮かびません。
 新日はG1で優勝した天山が目立たず、IWGPの新ベルトを認めない藤田が最強王者として君臨し、時期挑戦者は出戻りの健介に決まりました。確かに、天龍、健介ら外敵の方が新日本体よりも存在感を示してはいますが・・。蝶野は反体制となり、実は改心していなかった安田とタッグを結成しました。そして標的は草間新社長では、何が「強くあれ」なのかと思います。蝶野は体調面のこともあり、もう純粋に1人のファイターとして活躍を期待するのは無理なのでしょう。
 全日も三冠ベルト持ち逃げ、ムタのひき逃げなど、ちょっと違うんじゃないかという方向に進んでいる気がします。ZERO−ONEは橋本が欠場し、大谷&大森と佐藤耕平らとの世代闘争がスタートするも、やはり熱く心に訴えて来るものがありません。
 10月は新日と全日がそれぞれ両国でビッグマッチを開催します。とりあえず観に行くつもりです。熱い闘いを見せてくれるといいのですが。