Vol.108 新日と全日


 10月9日、新日の両国大会に行って来ました。特に見たい試合があったわけではなく、今年はG1も観に行きませんでしたから、1.4東京ドーム以来、新日は観戦していないので、あまりにも間があいてしまったから行っておこうかという感じでした。チケットは1番安い4千円の席です。この日は記録的な台風が上陸しており、国技館に着いたときはびしょ濡れでした。
 それにしても、ひどいもんでしたね。期待はしていませんでしたが、予想を上回るひどい内容でした。史上最低の興行だったと言ってもいいのではないでしょうか。新日もここまで堕ちたかという感じです。怒りを通り越して、あきれました。
 休憩前の試合が、復活ジュニスタの金本&田中が邪道&外道に挑むIWGPジュニアタッグ選手権でした。結果は田中が金本を裏切り、CTU入りというサプライズでした。サプライズもいいですが、このサプライズは非常に不愉快なものでした。そして休憩に入る前、長州が現れリングに上がりました。長州が新日に上がるのは是か否かという前に、私にとって長州はとっくの昔に引退した人、存在すら認めていません。長州コールが起こったのが信じられません。この2つの出来事で、もともと期待はしていなかったとはいえ、それなりに楽しもうと思っていた心が完全に冷えきってしまいました。
 休憩開けは、天龍が挑発にのってビール瓶で柴田を殴り、あっさりと反則負け。武藤の存在感はさすがでしたが、この人、新日を飛び出して、今は全日の社長をやってる人なんですよね。中邑&棚橋との絡みは無理もありませんが、まだまだしっくりいってませんでした。セミは蝶野&フライ対天山&永田。ランバージャックマッチとアナウンスされました。中西&ノートンが乱入して天山を連れ去り、永田が孤軍奮闘していましたが、結局負けました。メインはIWGPヘビー級選手権。藤田も健介も新日の選手ではないんですよね。グランドで下から肩固めをかけていた藤田の両肩がマットについていたということで健介のフォール勝ちでした。後半は武藤のタッグマッチ以外は試合として成立してないんですよね。天山の挑戦アピールも、健介のマイクアピールもただ空しいだけ。とっとと帰りました。
 これで新日の会場からは増々足が遠のくことでしょう。今回は、新日と全日ということで、両団体は喧嘩しているのか、友好関係なのかよく分からない。果たして新日と全日が交流するのは是か否かといったことを話すつもりだったのですが、もうどうでもよくなりました。勝手にやってればという感じです。
 10月31日、全日の両国大会、武藤の20周年記念興行にも行って来ました。武藤と三沢の夢タッグが馳健コンビと対決という武藤の20周年を祝うに相応しい夢のカードに期待大でした。そのメインのタッグマッチですが、期待通りの素晴らしいものでした。まず三沢と武藤の入場シーンで胸がワクワクでした。会場の盛り上がりも最高でした。きっちりとレスリングをし、存在感を示し、最後は武藤のエメラルドフロージョン、三沢と武藤のシャイニングウイザード、武藤のムーンサルトという豪華な連続技で勝利。久しぶりに満足できるプロレスを見たという感じでした。
 セミまでは内容も盛り上がりもイマイチでした。川田対ケアの三冠戦は、まあまあの試合でしたが、とてもかつての三冠戦のレベルには及びませんでした。カズ・ハヤシとAKIRAの世界ジュニア選手権も、まあいい試合でした。話題の新人、諏訪間はそれなりのらしさは見せましたが、特別光るものは感じませんでした。まあ今後に期待です。
 小島の対戦相手のラブマシンXは、正体はバレバレでしたが、明らかにはしなかったので、一応、名前はふせておきますが、以前に全日をリストラされて新日に移籍したもののパッとせずに消えてしまった外人タッグチームの1人でした。ブランクがあったのか、かなりしょっぱかったです。もう1人の巨人マシンは、巨人は巨人でも「小さな巨人」という落ちでした。さらにグレート・ムタを次期シリーズに参戦させると1人のムタコスチュームの大男を連れて来ましたが、インパクトはいま一つでした。
 それからロックバンドが来て何やら演奏してましたが、まったく無意味でした。というより邪魔でした。くだらない演出よりリングの中の戦いのレベルを上げることを考えた方がいいと思います。とにかくこの日はメインにつきます。メインだけで満足しました。
 11月3日は新日の両国、蝶野の20周年記念興行ですが、あの10.9両国を見た後では、しかも蝶野と長州のタッグ結成では、とても観に行く気はしません。ボイコットです。