Vol.131 ハッスルハウス、ノア武道館、そしてバーネットも負けた


 9月7日、後楽園のハッスル・ハウスに行ってきました。アンジョーが加わった6人タッグながら、天龍と川田が6年振りにタッグを結成、相手は小川&大谷&金村という何げに豪華なカードでした。ただ、突然モンスター軍のナンバー2となった天龍に川田が敵意を持っているというシュチュエーションで、試合前から仲間割れがチラついていました。最初からギクシャクしていたものの、最後は合体延髄斬りで勝利し、がっちり握手を交わしました。仲間割れよりもいい結末でした。なかなか考えられてりうなという感じです。
 もう一つの話題はGM総選挙で、こちらは予想と通りに坂田が新GMとなりました。早速、エスペランサーとの対戦を訴え、彼女を連れて来れば考えてやるというネタもありながら、とりあえず因縁の相手で、モンスター軍ナンバー2となった天龍との対戦が決定。当然、ニューリン様、HGもエスペランサー戦を狙っており、今後、ハッスルマニアに向けてドラマが展開されていくことでしょう。よく考えられています。
 今、プロレスは、ハッスルをこだわりを捨て何も考えないで笑って観ることくらいしか楽しみ方がないという寂しい状況です。
 9日はノアの武道館に行きました。メインが秋山対丸藤のGHC戦で、正直言って魅力に乏しいカードでした。新日では金本、全日では近藤と、ジュニアがヘビーに挑むのが流行という感じですが、個人的にはこの流れには魅力を感じません。
 丸藤が大善戦の末に惜敗と思っていましたが、秋山が強さを見せつけつつも最後に丸め込まれて、丸藤が王座を奪取という予想外の結果でした。圧倒的な対格差があるのに善戦するというのも納得いきませんが、苦戦しながら勝ってしまうというのはもっと納得のいかないものでした。 会場は新王者歓迎ムードでしたが、個人的には違うんじゃないかと思います。次の武道館では秋山対三沢という久しぶりに楽しみなカードが実現しそうだと思っていたのですが、誰が挑戦しても、魅力のあるカードは実現しそうにありません。
 全日では鈴木みのるが三冠ヘビー級の王者になりました。もっとも王道と遠い男ですが、だからこそ逆に面白いと思います。個人的には川田が取ってくれた方が面白いと思っていたのですが。
 新日はIWGP王者の棚橋とG1王者の天山の一騎討ちに向かっています。どちらが勝ってもどうでもいいですけど。中邑が帰ってくるのは少し興味があります。体は大きくなったようですが、海外でまったく活躍していないのがインパクトに欠けて残念です。結局、本隊に反旗を翻して蝶野と共闘することになりました。これもそれほどインパクトのある展開ではありませんが、新日の唯一の希望ですから、いい形で進んでいって欲しいものです。
 全日はビッグマッチはありませんでしたが、VMとRODの敗者解散マッチで、ロージーに続き、RODのブキャナンとブラウンまでもがVMに寝返り、RODが解散、残されたTAKAとケアが本隊と合流という事件がありました。
 VMは最近では珍しい徹底した悪役で、RODは最近流行の悪者だか人気者だか分からない悪役なので、この流れはいい流れだと思います。敗者解散マッチから、こうした流れになったのは、なるほど納得というストーリーでした。今後の展開が楽しみです。
 PRIDE無差別級GPの決勝ラウンドもありました。テレビ放映はなくなっても、話題としてはプロレスを上回っていました。プロレス界の本当に最後の砦と思われるバーネットが参戦し、ノゲイラには判定で勝ったものの、ミルコに敗れました。もうミルコを倒すプロレスラーは出て来ないでしょう。誰かが倒さなければプロレスに未来はないというのに、誰も出てきません。本当に悲しいことです。
 週刊ファイトが休刊という悲しいニュースもありました。定期的に購読していたわけではありませんが、タブロイド版というのが良かったです。いかがわしい雰囲気がプロレスっぽくて良かったです。プロレスの名物ともいえる雑誌が休刊という事態に追い込まれるということが、今のプロレス界の低迷を象徴しているようで、すごく悲しいです。