Vol.132 WWE@武道館、10.29ノア武道館


 10月19日はWWEの日本公演に行って来ました。今回はRAWとECWの合同ハウスショーで、2日連続の武道館でした。目玉は伝説のユニットDXとして初来日のHHHとJBLでした。マイクで喋るのとちょっとおふざけモードになっているだけで、別にどうということはなかったですが、HHHの存在感はやはりいいです。HBKには私はもともとあまり魅力を感じなかったのですが。
 たいぶブームも過ぎ去ったようで、空席が目立ちました。それでも盛り上がりはありましたし、レスラーたちは観客を楽しませることを良く分かっています。やはりエンターテイメントとしては一級品です。時間通りに始まり、休憩時間も短く、テンポが良く、8試合で2時間半、丁度いい長さでした。この辺りを日本のプロレスは見習って欲しいと思います。
 10月29日はノアの武道館に行って来ました。内容も客入りも盛り上がりも75点といったところでしょうか。それなりではありましたが、ただそれだけでした。
 丸藤とKENTAの試合は、凄い試合になることは間違いなしでしたし、実際に凄い試合でした。ただ、やはりメインとして、GHCヘビー級選手権としては違う気がします。そしてもはやこの2人なら、どんなに凄い技をやろうとももはや驚かなくなってしまいました。結果も王者となった丸藤が前回の雪辱を果たすという予想通りのものでした。セミが三沢と高山の6人タッグ対決では弱いですし、高山の動きは悪かったのが気になります。他にもインパクトのある試合はありませんでした。やはり小橋の不在は大きいのでしょうか。最近のノア武道館のカードはちょっと魅力に欠けています。
 10月9日、新日の両国大会がありました。私は観に行くほどの魅力は感じませんでしたが、そこそこの客入りで、そこそこ盛り上がったようです。熱気が戻ったとか、上昇気流に乗ったとかいわれているようですが、新日はもうこれ以上落ちようがないところまで落ちていますから、普通にまともな試合をしたというだけのことでしょう。
 メインはIWGP王者棚橋対G1王者天山の選手権で、まあいい試合だったのでしょう。棚橋は決してIWGP王者にふさわしいとはいえません。他と比べて一番ましというレベルです。本人が言うように借りも沢山あります。もっともっと頑張って借りを返していって欲しいと思います。蝶野は好きなレスラーで、思い入れもあり、同世代としても、まだまだ一レスラーとして第一線で頑張って欲しいのですが、中邑を引き込んだり、サイモン猪木社長と抗争したりと、相変わらずリング外の話題ばかりで、もう一花という願いは叶いそうにありません。となれば、やはり期待できるのは中邑だけですが、体は大きくなったものの、8ヶ月の欠場の間、何の実績も何のインパクトも残せませんでした。これからもっともっと頑張ってインパクトを残して欲しいと思います。
 一番元気のあるハッスルは、大阪&名古屋でビッグマッチを連発しました。川田がニューリン様に敗れ、M字十字架張りつけの屈辱となりました。もちろんニューリン様も試合中に川田によってM字十字架張りつけにされるというサービス付きでした。坂田GMは因縁の天龍に敗れ、エスペランサー戦から脱落しました。そしてハッスル軍対モンスター軍の5対5イリミネーションマッチでは、HGが一人残りでハッスル軍が勝利。エスペランサーが降臨し、対戦相手にHGを指名しました。11.23ハッスル・マニアに向けて、すべてがいい感じで進んでいます。こうしたドラマ性は本来のプロレスが持っていた魅力です。見習わなければなりません。
 年末に向けて、新日、全日で恒例のタッグリーグが行なわれ、ノアでもGHC王座決定トーナメントが行なわれます。全日最強タッグは、やはりかつての華やかさはありませんが、武藤&川田、テンコジなど現在の全日では最高のメンバーを集めたのではないでしょうか。新日、ノアのタッグ戦は、急造チームが多く、あまり魅力を感じません。
 女子では本当に久しぶりのビッグマッチLLPW両国大会が予定されていましたが、来年2月に延期になりました。神取が参議院議員になったため日程の調整が困難になったというのが理由ですが、もともと大丈夫なのかというのがありましたから、不安になります。女子も何とか頑張って欲しいものです。
 大木金太郎が亡くなりました。だいぶ以前から体を壊していたのは知っていましたが、やはり寂しい知らせでした。日本に密入国し、力道山に身元引受人になってもらって、レスラーになるなんて、何とも破天荒な人生でした。頭付きの後遺症に悩まされていたというのも凄いエピソードです。時代が違うといわれればそれまでですが、こんな型破りなレスラーが出てきて欲しいと思います。