Vol.141 全日横文、ノア武道館、橋本真也三回忌


 7月1日、全日の横文に行って来ました。小島のVM入りという大きな話題がありましたが、私は小島をエースとはまったく思っていませんし、正直言ってどうでもいいという感じです。私が頑張って欲しいのは、やはり三銃士や四天王の世代です。世代的なこともありますが、プロレスのスケールが全然違うと思います。三銃士世代の中で今、一番頑張っているのが武藤だと思います。鈴木みのるも、その存在感が認められる憎き王者で、遂にその王者から武藤が三冠を奪回してくれると確信したので、これは見逃せないという思いでした。しかし、武藤が敗れてしまいました。素晴らしい攻防のプロレスリングで試合内容は良かったのですが、やはり応援しているレスラーが負けると後味が良くないものです。それでも勝った鈴木は見事でしたし、予想外の結末はインパクトがありました。
 ジュニアリーグの決勝戦にも期待していましたが、近藤対セイビンになったのは予想外でしたし、期待外れでした。それでテクニックとパワーも攻防でいい試合ではありました。セイビンの優勝も予想外でした。小島は自分でも「俺たちが正義だ」とさかんに言っているように、ヒールに徹するわけでもなく、小島がぶつかっている壁はただ立ち位置をかえただけで破れるようなものではありません。
 6日は新日の後楽園大会がありました。3大IWGP戦の開催は、今の新日ではありなのでしょう。超満員札止めはいいことです。反則やセコンドの介入も真壁の場合はありだと思います。永田のエルボーで真壁が大流血したシーンはインパクトがありました。顔面を真っ赤に染めながら、ものともせず攻撃する真壁の姿も良かったです。本当に真壁はよくやっています。
 ジュニアでは田口が王者となり、稔とサムライジムの抗争に一応のピリオドが打たれました。ミラノのベストオブ優勝もあり、新しい力の台頭が見られます。ジュニアタッグも金本&井上が奪回するかと思いましたが、東郷&TAKAみちのくはかなり強力なチームのようです。
 この後楽園の盛況振りが両国にもつながればいいと思ったのですが、G1は曙の参戦が決まったことでまったく興味をなくしました。残念です。
 メキシコで活躍していた闘龍門の岡田かずちかの新日入団が決まりました。191センチ、19歳という逸材で、将来が期待されます。
 11日はハッスルハウスがありました。天龍がハードゲイスタイルでハッスル軍を救出。インリン様がムタの子供をご懐卵?など次から次へと本当によく考えるものです。この連続ドラマ性は見習うべきです。この日は橋本の三回忌でした。追悼の興行を行ったのがハッスルだけというのは少し寂しい気がします。長男の大地君がリングに上がり、将来はプロレスラーになると宣言したことは本当に嬉しい、楽しみな出来事でした。
 15日はノア武道館に行って来ました。台風が心配されましたが、雨はそれほどでもなかったので影響はなかったと思いますが、客入りはそこそこでした。前半戦では、森嶋が本当に良くなったと思います。高山の存在感もさすがでした。ジュニアタッグリーグ戦は、最初のKENTA&石森対丸藤&飯伏は素晴らしい試合でした。次の鼓太郎&マルビン対ブリスコ兄弟も同じくらいの可能性はあったのですが、得点経過から引き分けだろうと予想される中での30分でダレました。そして予想通りの時間切れ引き分けという結果にも不満が残りました。せっかくの表彰式もブーイングの中、すべてが台無しでした。優勝したKENTAマイクアピールでノアファンは納得していたようですが、この時点で私の気持ちは途切れました。レフェリーがレスラーの攻防に巻き込まれてダメージを負い、カウントできないという演出はまったく無用でしたし、試合順も不可解でした。セミのGHCタッグも、パンパーズはやはり役者不足でした。それでもただ引き延ばしただけの凡戦でした。メインの三沢対田上のGHCヘビー級選手権もそれなりの試合でした。
 小橋&高山対三沢&秋山というカードが浮上し、小橋の年内復帰が現実味を帯びてきました。無理はして欲しくありませんが、期待が高まります。
 最後に訃報です。カール・ゴッチが亡くなりました。82歳でしたが、神様と呼ばれたレスラーですから非常に残念です。キラー・トーア・カマタも亡くなりました。70歳でした。いい時代の名悪役レスラーでした。ご冥福をお祈りします。