
Vol.142 今年のG1そしてハッスル
8月といえばG1です。年々輝きが薄れていくG1ですが、今年も曙の参戦でまた価値を下げたと思います。なんで格闘技であれだけ負けてりる弱い選手をリングに上げるのか、まったく理解に苦しみます。会場に行くのは遠慮させていただきました。地上波の放送がまったく当てにならない状態で、スカパーでほとんどの試合が放送されたのは好都合でした。特にリーグ戦最終日の両国大会が当日に放送されたのは良かったです。
というわけでテレビ観戦でしたが、全体的に試合のクオリティーはグレード1と呼ぶにはふさわしくありませんでした。反則攻撃やリングアウト狙いは一概に悪いこととはいえませんが、不快に思えるほど目につきました。
応援していた中邑と真壁が準決勝までは残ったものの、応援していなかった棚橋と永田の決勝になったという結果も面白くありませんでした。まだ永田が優勝しなかっただけましですが。中邑の負傷は残念でした。もう1人応援していた蝶野も結果を残せませんでした。新軍団の結成をアピールしましたが、そういうことではなくて、蝶野にはまだまだ1人のレスラーとして頑張って欲しいのですが。
火祭りもすっかり夏の大一番として定着しました。こちらはメンバーも魅力的ですし、試合内容も素晴らしいものでした。ノアもGHCヘビー級次期挑戦者決定リーグ戦を開催しています。ノアとしては初めての試みですが、メンバー的にインパクトに欠ける気がします。三沢と藤波のタッグ対決が決定したのは興味深いです。あとはやはり小橋の復帰に期待です。
8月15日はハッスル・ハウスに行ってきました。割り切って、ハッスルを楽しむしかないというプロレス界の現状は残念ながら変わりありません。今回の目玉はインリン様の産卵で、3日後の名古屋大会の予定日より早まり、無事に卵を産みました。そして名古屋大会では卵がふ化し、曙が現れました。ムタの子にも当てはまり、インパクトも十分でした。曙はハッスルには適任です。芸能人相手に暴れる分には誰も傷つかなくていいのではないでしょうか。
モンスター軍の勢力が拡大し、バランスが崩れた感がありましたが、天龍がハッスル軍に入ったことでだいぶ変わりました。川田は遂に試合をせずに、オープニングで芸人の小島よしおと歌って踊っただけでした。何処にいくのかという感じです。小川不在の穴はやはりまったく感じませんでした。
文句なしの超満員でしたし、地上波放映決定も発表されました。完全に新ジャンルを確立しましたし、どの団体よりも活気があるのではないでしょうか。
8月26日は全日の両国大会がありました。鈴木対健介は、今の全日とはまったく関係なく、三冠戦という舞台はどうかとは思います。それでもプロレス界で今、最も頑張っているレスラーである2人の闘いですし、過去からの宿命もあります。興味はありましたが、個人的な事情ながら、夏休みの海外旅行と重なってしまい、観に行けませんでした。なので帰って来てから雑誌などで見ただけですが、40分を超える激闘となり、健介が王座を奪取しました。健介も全日の選手ではありませんから、これから新しい流れが出てくると思います。王座を転落した鈴木もこれからどうしていくのか興味深いです。世界タッグも小島&TARUが川田&ケアから王座を奪取しました。ケアの怪我もあったので予想通りの結果でした。これもベルト奪回に向けて新しい展開がありそうです。中嶋がセイビンに勝って、王座を防衛しました。いい試合だったようです。中嶋は本当にいい王者になりました。年齢を考えると驚異的なことです。ムタ&TAJIRI対諏訪魔&スタイナーも華を添えました。気になるのは観客動員が苦戦したことで、やはりプロレス界の厳しい現実を感じさせられます。
この日は興行ラッシュで、他にも注目の興行が目白押しでした。CTUの解散興行があり、邪道&外道がGBHの介入で、ライガー&AKIRAを叩きつぶすバットエンドでした。それでも各自の新しい方向性が見えてきて、解散も必然の流れかなという気がします。海外修行から帰国した後藤洋央紀の凱旋試合、闘龍門から移籍した期待の素材、岡田の再デビューという明るい話題もありました。
全試合タイトルマッチのプロレスサミットでは、沼澤が佐々木貴からデスマッチ王座を奪取。飯伏が復活させたインディージュニアの王座を奪取するなどインディーの各団体も独自の動きを見せています。ドラゲー初のタッグリーグ戦優勝決定戦もありました。大阪プロは最後のフェスティバルゲート大会でした。東京から大阪まで観に行ったこともあるので、感慨深いものがありました。
女子では新団体WAVEが旗揚げしました。新世代として期待される桜花が2年振りに復帰しました。JWPのエースで、今や女子プロレス界のエースの1人である日向はA・KONGに勝利し、JWP無差別級王座を防衛しました。旗揚げ1年を迎えた仙女が初めて東京に進出し、JWPと対抗戦を行いました。これも注目です。華名の復帰も嬉しいニュースです。女子も本当に頑張って欲しいです。