Vol.148 IGF有明&新日両国2連戦


 2月9日から11日は3連休ということで様々な興行がありました。健介オフィスが1周年記念興行で後楽園ホールに初進出。満員の観客を集めました。外敵四天王のタッグが実現しました。中嶋が負傷から復帰して山口に初公開のムーンサルトプレスで勝利。起田と宮原、2人の新人もデビューしました。徐々に団体としての陣容が整いつつあります。今の姿勢はとても良いと思うので、このまま順調に進んで行って欲しいです。そういう意味では、最後に興行をぶち壊した小原&後藤の乱入は残園な出来事ですが、リングの上の闘いで答えを出すしかないでしょう。
 WWEのロウが1年4ヶ月振りに日本ツアー2連戦を行いました。王者のオートンが連続防衛、トリプルHがマイケルズとのDXとシングルでメインを締め、引退勧告されているフレアーも2連勝して引退を回避と豪華なラインナップでしたが、もうかつての勢いはなく、有明、武道館とも満員には遠い客入りでした。個人的にはスマックダウンの方が好きで、ロウはあまり引かれるものがないのですが。
 大阪プロレスでもビッグマッチがありました。タイガースマスクとブラックバッファローが王座を賭けての敗者マスクはぎマッチという大一番です。結果はタイガースが勝利し、バッファローが素顔と正体を明かしました。バッファローが失踪後に復帰したときに、行き詰って引退も考えていたときに正規軍のある選手が声をかけてくれたので戻る気になったと語っていましたが、その選手がタイガースであったことも告白。ドラマチックな結末となりました。悪役から正当派に転向したゼウスが人生に勝利するなど、えべっさんらの離脱以降、随分観戦していませんが、大阪プロレスも大きく様変わりしているようです。あの独特のお笑いプロレスは残しつつ、時代に合わせて変化していってくれればいいなと思います。
 2月の観戦は3回でした。16日はIGFの有明大会に行って来ました。珍しく小川対バーネットという目玉カードが早々と発表されましたが、まともな決着がつくとはとても思えず、それでも猪木のやることだから観に行こうと思いました。立会人のハンセンも魅力でした。良くも悪くもこの団体はカードなんて関係ないですね。
 その小川対バーネットですが、レフェリーを猪木がやるとか、ハンセンがやるとかいう話しもありましたが、結局、和田レフェリーで普通に試合が始まりました。一度はバーネットが腕ひしぎで勝利となりましたが、明らかにロープでした。再試合となり、猪木がリングに上がりましたが、レフェリーというわけではなく、ただ見ているだけ。普通に小川がSTOから3カウントで勝利しました。最後は立会人たち、全選手がリングに上がり、普通にエンディング。猪木に花束贈呈に来た田村に小川がつっかけるものの、田村が取り合わずグダグダになり、猪木がダーで締めました。大混乱もなく、これといった試合もなく、全体的に低調でした。
 17日は新日両国に行って来ました。1.4のドームが凄く良かったので、そしてIWGPベルト統一戦に乗せられて、観に行くことにしました。新日を観に行かなくてはと思ったのはものすごく久しぶりですが、もちろん乗せられるのは悪い気分ではありません。どんどんこんな気分にしてもらいたいです。
 さて、その統一戦ですが、中邑がアングルに腕ひしぎ十字固めで勝利しました。名勝負といえるほどのものにはなりませんでしたが、中邑がアングルに勝ってベルトを統一したという結果が何よりでした。山本小鉄がIWGP実行委員として賞状を読み上げたのも良かったです。涙ぐむ小鉄の姿に、私も目頭が熱くなりました。
 IWGPタッグ戦は、前日のIGFにトムコが参戦したことで、結果は見え見えでした。試合内容も悪かったです。真壁は好きな選手ですが、この試合はまったく駄目でした。今後のチャンピオンとしての闘いに期待します。IWGPジュニアタッグは、ライガー&AKIRAが稔&デヴィットから王座を奪取しましたが、これはいい試合でしたし、ハッピーな気分になれる王座交代劇でした。
 天山は復帰戦も、いいところなく、誤爆がもとで敗れたことでGBHと仲間割れしました。予想されたことですが、天山はタイプ的にGBHではなく、正規軍で出直した方がいいと思います。棚橋対AJスタイルズはいい組合せでしたが、それなりの試合でした。井上がノンタイトルながらダニエルズに敗れましたが、すべてにおいてダニエルズが井上を上回っていて、納得の結果でした。これは今後の大きな課題です。
 永田が練習中に頭部に異常を訴え、後藤戦は中止になりました。事情が事情だけに致し方ないところでしょう。大事には至らないようで良かったです。
 これ以上ない大一番もあり、現状で出せる最高のカードが揃ったと思いまが、8割の入りでした。それでも前回よりはだいぶ入りましたし、会場の活気は戻っています。中邑の勝利には感動しましたし、満足できる興行でした。ようやくIWGPの権威も復活しました。これからです。NJCにいい形でつながりました。ゼロワンとの対抗戦も楽しみです。もっともっと頑張って、もう一度、両国国技館を超満員札止めにして欲しいです。
 同じ日に後楽園で全日の新シリーズも開幕しました。ドリーの引退シリーズということですが、健介対小島、中嶋対シルバー・キングというヘビー&ジュニアの選手権という柱があり、前哨戦が繰り広げられています。諏訪魔の正規軍復帰とVMとの抗争、カズ・ハヤシがジュニア戦線に本格復帰、サムライも電撃参戦しました。東京愚連隊もお笑いを捨て、本気モードでジュニアの闘いが充実し、西村との抗争もあります。新人も揃って来ました。見所満載で、分かりやすい。凄くいいと思います。
 21日はハッスルハウスに行って来ました。今の話題はボノちゃんの反抗期ということで、タイガー・ジェット・シンとの一騎打ちが組まれました。ボノちゃんのお友達のマー君ことマーク・ハントが救出に現れるのは予想とおりで、とにかくシンの暴れっぷりがハイライトでした。ほとんど試合らしい試合はしませんが、衰えを感じさせないシンの姿が見れたのは嬉しかったです。客入りも、盛り上がりもばっちりで、楽しめました。