Vol.155 3大メジャーの王者たち


 9月6日ノア武道館大会に行って来ました。森嶋と健介のGHC戦とジュニアタッグリーグ戦で、久し振りに興味の持てるカードだったのですが、空席が目立ちました。このカードでこの入りでは、もう武道館は満員にならないだろうと思います。寂しいです。ジュニアタッグリーグは昨年は試合内容は凄く良かったのですが、最後の試合で同点決勝の可能性があったのに時間切れ引き分けで決勝戦にならず、ブーイングが起きました。試合順序をもう少し考えればいいのにと思いました。今年は最後の試合に優勝がかかり、KENTA&石森が金丸&鼓太郎に勝利して同点決勝となり、決勝戦でも勝利して、逆転優勝という最高の結果になりました。ただ試合内容は、金丸&鼓太郎がヒールファイトをしたこともあり、前の中嶋&飯伏対ブリスコ兄弟が素晴らしく、新鮮さもあったため、完全に食われた形になりました。インディーの天才こと飯伏はメジャーでも充分に輝いていました。メインのGHCヘビー級選手権は、健介と森嶋の真っ正面からの肉弾戦でいい試合でした。いくら健介のパワーが凄いとはいえ、森嶋のデカさは半端ではなく、真っ正面からのぶつかり合いでは勝てないのではないかと思いましたが、見事に健介がノーザンライトを決めて勝利しました。史上初のメジャー三大タイトル制覇は偉業です。これでGHC戦線も返って面白くなるのではないかと思います。
 早速、ヨネが実力行使で挑戦権を獲得し、27日の大阪大会で選手権試合が組まれましたが、健介が初防衛に成功しました。こうなると小橋とのタイトルマッチが見たいところですが、小橋は両ヒジ手術のため長期欠場となってしまいました。手術は無事に終わり、退院もしましたが、ここは焦らずじっくりと治してもらいたいと思います。
 敗れた森嶋にはWWE遠征という話しがあるようです。あの巨体で、あの動きならWWEでも充分にトップでやっていけると思います。行ってみるのも面白いと思います。
 IWGP王者、武藤の活躍も目を見張るものがあります。21日の新日神戸大会では、真壁を相手にV3を達成しました。相手がGBHの真壁ということで、試合前に武藤が試合を壊すようなことがあれば控え室に帰ると発言したことも伏線となり、他団体でも絶対ベビーフェースの武藤とヒールの真壁の持ち味が充分に出た試合となりました。GBHの介入にはプロモーターの星野貫太郎やリングサイドで観戦していた中邑も阻止に実力行使し、武藤は大流血の末、足に真壁のチェーンを巻いてのシャイニングウイザードからのムーンサルトで勝利しました。すかさず中邑が挑戦を表明したのが自然な流れとなりました。10.13新日両国大会で再戦が決まりました。すごくいい流れだと思います。
 28日の全日横文大会では、ムタとして諏訪魔に挑戦し、王座を奪取しました武藤と合わせて同時四冠は健介の三大王座制覇に並ぶ快挙です。早速、実力行使で11.3両国での挑戦を決めた鈴木みのるとの対戦が楽しみです。
 敗れた元三冠王者の諏訪魔は、8月の両国でのケアとのブーイングを浴びた60分フルタイムドローに続いて、雷陣の頭部を蹴り、危険な状態になるというハプニングもあり、精彩を欠きました。雷陣は大事には至らず本当に良かったと思います。当の雷陣に檄を飛ばされ、涙するという場面もありました。健介、武藤と違って、若い諏訪魔にとって、乗り越えなければならない試練だと思います。巻き返しに期待します。
 ジュニアではメジャー団体交流の流れが生まれています。ノアのGHCジュニアタッグに新日の裕次郎&内藤が挑戦しました。口ばかりで実力も実績も伴っていないという感じでしたから、負けて良かったと思います。全日の世界ジュニアにはノアの丸藤が挑戦し、王座を奪取しました。1.4新日ドーム大会でオールスター戦開催という話しも上がっています。安易な交流はしない方がいいと思いますが、戦極が正月決戦をぶつけてくることもあり、一致団結して総合格闘技と対抗するという目的があるのならいいと思います。この流れにも注目していきたいと思います。