Vol.163 新日対ノアのゴールデンウイーク、大阪プロレス10周年


 5月3日、新日のレスリングどんたくが久し振りに開催されました。以前は福岡ドームまで観に行ったのですが・・・。福岡国際センターに規模縮小となりましたが、現状を考えれば仕方のないところです。それでもこうした企画はどんどんやるべきだと思います。
 メインは棚橋対後藤のIWGPヘビー級選手権でした。好き嫌いはともかく、棚橋は王者の責任を立派に果たしています。対して中邑が変な方向に行っているようで気になります。武藤、棚橋相手に、ことごとく結果を残せなかったのが悪いのですが、早く納得できる実績を作って、エースに返り咲いて欲しいです。天山も方向を見失っています。テンコジタッグで復活したものの、敗れました。ブランクがあったので今回は仕方ないとしても、浮上のきっかけが見えません。IWGPタッグ王者のチーム3Dはかなりの強敵ですから、誰がどうやってベルトを取り返すのか、今後の課題です。
 新日は5日、6日と後楽園2連戦も行いました。ミスティコの来日に期待していたのですが、豚インフルの影響がこんなところに影を落とし、来日不能になってしまったのは残念です。5日はサムライTVのニアライブで観ましたが、注目はノアとの対抗戦になりました。
 後藤&岡田対杉浦&青木、棚橋&金本対森嶋&飯伏の2試合でしたが、やはり対抗戦というのは刺激的で、いい試合でしたし、盛り上がりました。岡田は大健闘しましたし、青木に続いて、飯伏もらしい原稿読み上げでスーパージュニアへの参戦を表明。杉浦と後藤のシングル対決への機運も高まりました。ただ2試合とも新日が負けてしまったので、最後が締まりませんでした。対抗戦は確かに面白いのですが、こういうところをしっかりしないといけません。結局、急遽IWGPへの挑戦が決まった中西がアピールに現れ、棚橋が応え、最後は「愛してまーす」で締めたのですが、まったくしっくり来ませんでした。
 そして翌日の6日には、何と中西が棚橋を破り、IWGP王者になってしまいました。まったく予想外でしたし、面白いかなとも思いますが、今、必要なのは絶対エースだと思いますから、また混沌とした状態が続くことになるのかと思います。
 6日はノアの武道館大会を観戦しました。客席はガラガラでした。最近は入りが悪いのですが、今日は特にひどかったです。グローバル・タッグリーグ戦という企画自体も、出場メンバーもイマイチだったような気がします。タッグマッチばかり9試合は正直しんどいです。優勝戦がないと試合順である程度、結果の予想もついてしまいますし。やはり優勝の行方はメインまで持ち越されました。三沢&潮崎が健介&森嶋に勝って逆転優勝となりましたが、まあこんなもんだろうという内容でした。
 新日との対抗戦も2試合行われましたが、前日の新日後楽園と比べると盛り上がりもイマイチだったように思います。新日とノアでは温度差があるのではないでしょうか。
 ハッスルは名古屋大会と横浜大会をサムライTVで観戦しましたが、どうも中途半端な印象を受けます。実際、観客動員も落ちているようです。ハッスルに限っては、プロレスとは別物と割り切って、もっとエンターテイメントに徹した方がいいと思います。半年に1度のビッグマッチ、ハッスルエイドに向けて動いていくのでしょうから、ここで思い切ったことをやって欲しいです。
 20日は大阪プロレス10周年後楽園大会を観戦しました。みちのくプロレスのときは、ノスタルジックツアーの名前通り、昔懐かしい顔ぶれも並んで、とても良かったのですが、大阪プロレスの方は今を大事にしているようで、沖縄プロレスのデルフィンなどは参加しませんでした。それでもサスケや菊タロー、東郷などの参戦はあり、豪華なカードになりました。
 菊タローとくいしんぼう仮面の絡みはやはり良かったです。それに比べると、今のお笑いのメインである松山勘十郎などはイマイチだなという気がします。ルードのタイガースマスクも初めて観ましたが、ルードというより悪ふざけのノリでした。メインは現大阪王者のビリーケンキッドがディック東郷に敗れました。はっきりと格の差を感じました。松山勘十郎の音頭でサインボール投げ締めましたが、どうにも締まりませんでした。観客動員も寂しいもので、10周年にしては華やかさが足りなかったなと思います。