Vol.165 新たな船出


 7月4日は三沢光晴お別れ会に行って来ました。ディファ有明に行くのは、もしかしたらノアの旗揚げ戦以来かもしれません。見難いし、遠い会場というイメーヒがありました。その後りんかい線が出来て、家からはずいぶん行きやすくなりましたが、まさか三沢のお別れ会で再び訪れることになるとは思いもしませんでした。
 予想以上の人でした。最後尾にたどり着くまで1時間、3駅分は歩きました。そこから会場に入るまで2時間。改めて三沢の知名度の高さを知らされました。設置されたリングに献花をして、GHCベルト姿の三沢の遺影を見ても、まだ実感はわきませんでした。
 翌5日は同じディファ有明で選手会興行がありました。おしりかじり虫、丸藤正道?なども登場し、お笑い要素の強かったロイヤルランブルと、綱引きシングルマッチ6番勝負で、超満員の観衆を集めました。
 6日には同じく有明の事務所で役員会と臨時株主総会が開かれ、田上が社長に、小橋と丸藤が副社長に就任しました。小橋が体調面もあり副社長で、田上社長が社長というのは無難なところと思いますが、丸藤の副社長就任は大抜擢で、期待も大きいです。百田が辞表を提出するというショックもありましたが、その後は大きな波乱はありませんでした。
 そして12日の後楽園大会から新シリーズが始まり、ジュニア・タッグリーグ戦が開催されました。鼓太郎がエルボーからタイガードライバーの三沢殺法で青木に勝利し、金丸&鼓太郎が初優勝しました。若い潮崎がGHCヘビー級王座を奪取するという明るい話題もあり、丸藤、秋山が負傷欠場というマイナスもありますが、ノアのため、プロレスのため、選手、スタッフ一丸となって頑張って欲しいです。
 7月7日と8日の2日連続で1年半振りとなるWWE日本公演武道館大会が行われました。今回はスマックダウンとECWの合同クルーでしたが、ここ2年で顔ぶれはだいぶ変わりました。今回の目玉はジェリコ、ハーディー、ミステリオ、CMパンクあたりでしょうか。エッジが負傷欠場となってしまいました。リッキー・スティンボードの復活もありました。アメリカでは今でもメジャー独占状態が続きますが、日本での盛り上がりは一時に比べると、だいぶトーンダウンしています。
 全日は馳の地元、石川で世界タッグ戦が行われ、鈴木&ケアが武藤&河野に勝利し、4度目の防衛に成功しました。河野は大型で魅力がありますが、総合ではこれといった実績も残せず、プロレスのキャリアはまだまだです。もっともっと試練を乗り越えなければなりません。ケアの負傷が気がかりです。諏訪魔がタッグで高山組に勝利して、三冠挑戦が決定しました。いつまでもGURENTAIの天下というわけにもいかないでしょう。頑張って欲しいです。荒谷の引退というニュースもありました。キャリアの後半はダメレスラーキャラを貫いて、最後もらしく終わりました。
 新日は札幌で棚橋対杉浦のIWGP戦がありました。後藤を破った杉浦をチャンピオンの棚橋が迎え撃ち、勝利しました。杉浦はG1にも参戦します。棚橋を絶賛し、ハッスル参戦へラブコールを送っていたTAJIRIが観戦し、試合後は一転して、毒霧で棚橋を襲撃、G1への参戦が決まりました。夏の祭典に向けて、棚橋を中心にいい流れができています。
 ハッスルは両国で大一番のハッスル・エイドがありました。高田総統が引退をほのめかし、アルマゲドンと位置づけられた大会で、直前までカードも決まらず混沌としていましたが、高田総統の化身最終形態であるエスペランサー・ザ・ゴッドがマグナムTOKYOに敗れ、高田総統は自らの役割は終わったとして、今後をマグナムに託して、握手を交わしました。そこへ竹内力の双子の弟キングRIKIが現れ、高田総統をビームで打ち破るという衝撃の結末でした。
 30日の後楽園大会を観戦しましたが、川田総統代行はやる気を見せたものの孤立してしまい、モンスター軍は空中分解。マグナムもハッスル軍の解散を宣言してしまいました。ブッチャー対シン、TAJIRI対HGという貴重な試合はありましたが、とにかく高田総統劇場がなければ、ハッスルではありません。マグナムがエースでは役不足ですし、RIKIも未知数です。何処に進んでいくのか、まったく分からない状態ですが、上等なエンターテイメントを目指して再生して欲しいところです。