Vol.167 三沢メモリアル


 9月17日、ドラゲーの後楽園大会を観戦しました。前から観たいとは思っていたのですが、なかなか機会がなく、今回が初めての観戦でした。入りもいいですし、盛り上がっています。客層は新日、全日とは違った感じで、若い人や女の人が多いようです。そして非常に面白かったです。サル虐待騒動の最中でしたが、影響はまったくありませんでした。くだらないことで騒ぎ過ぎなのだとは思いますが、今やドラゲーはメジャーナプロレス団体です。ましてやCIMAはエースレスラーですから、もっと自覚を持って欲しいと思います。
 セミは、CIMA&Gammma&横須賀亨のWARRIORS−5対土井成樹&B×Bハルク&PACの6人タッグでした。この試合が特に素晴らしかったです。充実した内容に加え、土井と横須賀のドリームゲート王座戦に向けてのマスキュラーボムをめぐってのやり合いもあり、文句なしにいい試合でした。CIMAがすっかりベテランという雰囲気で、一時脚光を浴びたハルクより、土井、横須賀の2人の方が乗っていたというのはイメージしていたのと違いました。
 メインは鷹木&YAMATOが堀口&斎藤に挑戦したツインゲート選手権でした。セミが素晴らし過ぎたこともあり、ヒールとベビーの両軍がサブレフェリーを置くの置かないののやり取りがあり、結局、八木レフェリーが負傷して悪徳レフェリーの神田が試合を裁くという展開になり、最初はこのベタな展開はどうなの?という気持ちで観ていました。おまけにベビー側のサブレフェリーとなったドラゴンキッドがなかなか行かず、かなりジリジリしました。やっとキッドが行って、さらに八木レフェリーがカット、バックドロップまでやり、これは新しい展開と思いました。そこからは試合内容も良く、これもメインに相応しい試合となりました。
 まだ見慣れていないというのもあるかもしれませんが、かなり満足な興行でした。是非、一度観に行ってみて下さい。お勧めです。
 21日は橋本真也25周年記念のゼロワン後楽園大会がありました。橋本の長男の大地君がキックボクシングのエキジビジョンマッチでプレデビューしました。かなり気が早いとは思いますが、プロレス界の将来を担うスター候補として期待してしまいます。是非、頑張ってもらいたいです。
 27日は最大の注目である三沢メモリアルのノア武道館大会を観戦しました。久し振りに紛れもなく超満員の武道館を体感しました。
 メインで潮崎と齋藤彰俊がGHCヘビー級王座を賭けて闘いました。試合内容はまだまだな部分もありましたが、この2人の闘いがこの大会を締めたということに意義があります。
 セミは田上&武藤の社長タッグ対小橋&高山の鉄人・帝王コンビの豪華カードでした。どうしても田上が入ると緊迫感が薄れ、一枚落ちる感が否めません。武藤と小橋の初対決も少し遅かったという気はします。名勝負は初めから望んでいませんが、このメンバーが三沢のために同じリングに立ったというだけでいいのではないでしょうか。
 全試合終了後には、三沢追悼セレモニーが行われ、10カウントの後、タイガーマスクのテーマ、スパルタンXが流れる中、モニターで三沢の映像が流れました。お別れ会も行きましたし、追悼興行も行きました。あれから3ヶ月が経ちます。それでも三沢がいないという実感はまったく沸きません。
 今日の大会が盛況なのは当たり前です。今後のノアを思うと、厳しい状況であると言わざるを得ませんが、三沢の遺志を継いで頑張って欲しいです。
 同日に新日神戸大会で、真壁対棚橋のIWGP王座決定戦が行われました。G1の真壁は本当に素晴らしかったです。棚橋が王者なら、迷わず真壁を応援するところですが、新しいスタイルを確立し、ストロングスタイルを標榜する中邑が相手となると、ここは中邑にも頑張って欲しいと思いました。結果は中邑の勝利でしたが、これで良かったのではないかと思います。今度こそつまずかないで、絶対的なエースとして新日をプロレス界を引っ張って行って欲しいと思います。
 前日には全日横浜大会で三冠ヘビー級選手権が行われました。高山はまさに帝王の活躍振りです。最近の全日は最終戦の大一番に向けての盛り上げ方がうまいなと思っていたのですが、今回は小島の三冠奪取への機運はまったく高まりませんでした。そんな中で王座を奪取してしまったので、どうなんだろうという感じです。船木対鈴木の因縁の一騎打ちも、鈴木の反則負けでは消化不良だったのではないでしょうか。曙のアジアタッグ王座奪取という納得いかないニュースもありましたね。