Vol.171 1.4新日ドームと2010年のプロレス界


 今年も1.4新日ドームでプロレス観戦のスタートでした。スタンドは3分の1程しか使っておらず、満員なんてもはや望めませんが、それでも1.4ドームだけは続けて欲しいし、盛り上げるために最大限の努力をして欲しいと思います。
 ノアとの対抗戦は、ドームという舞台ならばいいと思いますし、対戦カードも、それまでの盛り上げも、最大限の努力はしていたと思います。中邑ら新しい世代が育って来て、上向いてはいると思います。三銃士レベルでブレイクしてくれれば、再びドームを満員にすることも出来ると思います。本当に頑張って欲しいです。
 対抗戦ということで、勝負にこだわると、2勝2敗の結果は五分ですが、IWGPジュニア王座が流出したこと、2連敗で後がない後藤が負けたことで、不満が残りました。タイガーマスクは負けるような気はしたのですが、そう思わせる時点で駄目です。奪回はしたもののミスティコにも敗れており、ちょっと負け過ぎです。スーパーヒーローのタイガーマスクなんですから。後藤も3連敗は、もう駄目じゃんという感じです。真壁はあっけなく勝ちましたが、順当というところでしょう。一番良かったのは棚橋です。しっかりと受け、見事な切り返しから、説得力十分のラッシュを見せ、足攻めを徹底していたというベースもあり、強さを見せた圧倒的な勝利でした。棚橋のキャラは好きではないのですが、受けのうまさは以前から認めていましたが、今日は反撃の力強さもありました。素晴らしい試合でした。
 メインのIWGP戦は、対抗戦の枠から外れていて、ちょっと割を食った感じですが、中邑と高山には実は強い絆もあり、中邑が勝って、きっちりと最後を締めました。全体的にはいい興行だったと思いますが、やはり対抗戦をやる以上は何よりも結果を出して欲しいです。
 蝶野が新日を退団してフリーになるという話題もありました。自由な立場で活動の場を広げたいということだと思います。早速、猪木と対談し、IGFの2.22JCBホール大会への来場を表明しました。プロデュース的なことよりも、蝶野にはもう一度、一人のレスラーとして一花咲かせて欲しいと思います。
 全日は恒例の2、3日後楽園の正月興行で、武藤&船木が世界タッグ王座を奪取してスタートしました。船木には今更という思いがどうしてもあり、格闘技戦で醜態をさらし続けた曙が出ているのも気に入らないのですが、武藤ワールドが確立されていい感じです。
 危機が囁かれるノアですが、6人との契約を解除もあり、KENTA、小橋に、潮崎、田上、鼓太郎と負傷欠場者の続出もあり、最近の武道館大会の入りを見ていると本当に不安になります。そんな中、24日の後楽園大会を観戦しましたが、この日は大盛況でした。ファンも危機感を持って必死になっているという感じです。
 新日との対抗戦、特に大ヒールの真壁の存在も大きかったと思います。大いに盛り上がりました。秋山対丸藤という注目のカードもあり、秋山が丸藤を圧倒して勝利しました。まさに望んでいた通りの結果でした。会場も大秋山コールでしたし、やはり今、秋山に頑張ってもらいたいというのがファンの心境なのでしょう。メインはタッグリーグの決勝で、ベテラン佐野と若手の谷口の頑張りに、GHC王者の杉浦、帝王・高山が絡んで、これも良かったです。厳しい状況は確かなのでしょうが、この熱気があれば大丈夫です。頑張って欲しいです。
 17日にはリキプロのロックアップを観戦しました。メインは長州&佐山タイガー対藤波&ウルティモ・ドラゴンという超豪華版でした。これが新宿FACEという300人規模の会場で行われるというのも寂しい気がしますが、間近で見られるというのは、やはりいいものだなと思います。
 和田城功選手の引退試合が目玉で、同じアニマル浜口ジムの先輩、大谷晋二郎に玉砕しました。アニマル浜口も来場しました。石井対永田、関本対岡田かずちかといった興味深いカードもあり、邪道&外道対東郷&日高の名人対決もあり、なかなかいい興行でした。