Vol.175 三冠とIWGP王座交代、アイスリボンとNEO


 G/Wは各地でビッグマッチが開催されました。2日にはノアの武道館でグローバルリーグ戦の最終戦がありました。私もそしておそらくファンの皆が応援していた秋山は、GHC王者の杉浦に勝利して決勝まで進んでくれましたが、優勝は帝王、高山でした。川田、健介も参戦し、いい成績を残しました。逆に丸藤、森嶋、力皇らが不本意な成績でしたが、いいリーグ戦だったと思います。
 全日は名古屋で三冠ヘビー級選手権がありました。武藤が欠場、小島が退団し、諏訪魔と河野らの新世代の台頭はありましたが、主役に躍り出たのは鈴木みのるでした。船木との因縁決着戦、まさかの握手とタッグ結成、チャンピオン・ナーニバル制覇とGURENTAI解散を経て、浜から三冠王座を奪取しました。まさに役者が違うという感じですから、この結果には大満足でしたし、新チャンピオンの鈴木の今後に期待します。
 3日には新日のレスリングどんたくがありました。残念ながら会場は福岡ドームではなく、福岡国際センターでしたが、こうしたイベントを続けるのはいいことです。また福岡ドームに進出できる時が来るのを待ちたいと思います。メインのIWGPヘビー級選手権は、真壁が中邑に勝利し、王座を奪取しました。中邑には真のエースとなって欲しいので、まだまだ防衛して欲しかったのですが、真壁の頑張り、キャラクターも応援したいところでした。新王者として盛り上げてもらいたいと思います。IWGPタッグ選手権の3WAY戦というのはどうも好きではありません。NO LIMITの大口も、青義軍のコンセプトも好きではありません。しっかりとリングの中で闘って欲しいと思います。
 IWGPジュニア王座をなかなか丸藤から取り戻せないのも情けないです。初進出となった8日のJCBホール大会で、急きょタイガーマスクの挑戦が決まりましたが、返り討ちに合いました。レフェリーストップでしたが、「俺はギブアップしていない」のマイクアピールは、だからどうしたという感じです。会場もブーイングでした。6月恒例のジュニアリーグ戦も丸藤の思惑通り、挑戦者決定予選の趣で、期待感がしぼみました。ジュニアタッグトーナメントは意外にも金本&サムライが優勝し、IWGPジュニアタッグ王座も獲得しました。サムライの新日離脱は何だったのでしょう。
 女子も3日に後楽園でアイスリボンの興行がありました。女子プロ大賞を受賞し、今や女子プロ界のエース的な活躍を見せるさくらえみが、りほからICE×60王座を奪取しました。無気力ファイターの真琴やアイドルの安藤あいかなど個性的なキャラが揃っていて、リングもないところから始めた団体が後楽園に進出すつようにもなりました。松本都は非常に面白い選手でした。小学生をデビューさせたり、男子と女子が普通に戦ってしまうところは賛成できませんが、頑張って女子プロを盛り上げて欲しいです。
 5日にはNEO10周年記念大会がありましたが、井上京子が電撃退団発表。12月31日の後楽園大会で団体を解散、田村欣子、タニー・マウス、宮崎有妃も解散とともに引退という驚きの発表がありました。女子プロレスを引っ張っていいたともいえるNEOの解散は非常に残念です。
 そして12日には同じく女子プロレス界を引っ張る活躍をしてきたレボルシオンアマンドラの江本が引退、木村が活動休止を発表しました。こちらも驚きましたし、とても残念です。先日引退した風香もブログで病気を告白しました。これもショッキングでした。大事に至らなければよいですが。明るい話題のない女子プロレス界ですが、本当に頑張ってもらいたいです。
 9日にはIGFの大阪大会がありました。鈴木みのる&丸藤の参戦が注目されましたが、やはり小川&澤田とは噛み合なかったようです。澤田は意外に頑張っているのですが、小川は一体誰となら噛み合うのでしょう。
 ゼロワンは今回が10回目となる「火祭り」の日程を発表しました。記念ということで歴代優勝者を集めたチャンピオン大会のようなものを考えているようです。新道場も披露されました。10周年大会でデビューを目指す橋本Jrの大地くんにとってもいい環境が出来ました。頑張って欲しいです。
 坂田がハッスルを再興させましたが、やはりインリン様も高田総統もいないハッスルはハッスルではありません。似たような路線の縮小版というような感じです。坂田の気持ちは良しですが、道は険しいと思います。一方SMASHはTAJIRIを中心に着実に体勢を整えています。月1の新宿FACEですが、盛況です。どんどんステップアップでし欲しいと思います。
 そしてまた訃報がありました。5月24日午前5時30分に、たラッシャー木村(本名:木村政雄さん)が腎不全による誤嚥性肺炎のため亡くなりました。68歳でした。ノアのドーム大会のオーロラビジョンで、突然の引退表明のビデオが流れ、その時から体調が悪そうだったのを覚えています。その後、どうしているのか気になっていましたが、残念なニュースを聞くことになってしまいました。 金網の鬼としてテレビ東京の中継を見たこと、新日に国際軍団として登場し、猪木と因縁対決を繰り広げた憎らしい姿、意外にも第一次UWFに参加したこと、全日での馬場とのタッグにマイクパフォーマンス、本当に長い間、私たちを楽しませてくれました。また一人、馴染み深いレスラーがいなくなり、寂しく思います。