Vol.193 11月はタッグリーグの季節ですが・・・


 11月はタッグリーグの季節です。まずは新日のG1タッグリーグ戦が開催されました。鈴木みのるとランス・アーチャーがバーナード&アンダーソンを破り優勝しました。バッドインテンションズは外人とはいえ、IWGP&GHCタッグ二冠王で、どちらかというと新日側で、外敵の鈴木にしてやれれたという結果でした。
 ただ伝統的に新日のタッグリーグは盛り上がりに欠けます。今回も直後に大阪でビッグマッチが控えており、タッグリーグと並行して、矢野のベルト強奪による棚橋との因縁、テンコジの深まる対立、田中将斗と後藤の因縁再燃といったストーリーが展開されました。
 そして大阪大会では、タッグリーグの流れから鈴木&アーチャーがIWGPタッグに挑戦しましたが、バッドインテンションズが雪辱を果たし、バーナードと鈴木の因縁が勃発しました。棚橋はメキシコ遠征時のヒール仕様のペイントと黒コスチュームで矢野を制裁、V10戦は10度防衛の記録を保持する永田との対戦が決まりました。中邑と内藤の因縁も勃発し、それぞれ一騎打ちに向かっています。テンコジは逆に共闘の目が出てきて、こちらはタッグ再結成に向かうのでしょう。
 続いて全日の最強タッグも開幕しました。諏訪魔と征矢匠、船木と河野、渕とケアなど面白い顔合わせもあり、関本と岡林の大日アジアタッグ王者チーム、金本と稔のジュニスタの参戦もありました。大森と征矢学のゲットワイルドが後半大失速するも、開幕から4連勝でブレイクしたりもしましたが、世界タッグ王者のクエルボ&オズ、そして武藤も不在というのは寂しいです。そしてTARUとMAZADAが平井選手への傷害容疑で逮捕されたという残念なニュースが話題になってしまいました。
 ノアはグローバルリーグ、無差別級シングルのリーグ戦を開催しました。森嶋の優勝という結果は意外といえば意外ですが、実力からすれば当然の結果ともいえます。決勝で敗れたKENTAが既にGHCヘビー級への挑戦が決まっているというのはどうなのかなあと思います。
 そのグローバルリーグ戦では、小川が首と頭を強打して、担架に乗せられ救急車で病院に運ばれるというヒヤリとすることがありました。その後、欠場にはなりましたが、最悪の事態は避けられたようで良かったです。それにしても、やはりプロレスは危険なものなのだと改めて気付かされました。
 その危険な技がバイソンテニエルだったわけですが、技をかけた方のバイソン・スミスが、リーグ戦は元気に戦っていたのですが、日程終了から2日後に、遠征先のプエルトリコで急死するという悲しい出来事もありました。レスラーにはこういうことも多くあり、やはり体に相当負担がかかってりうのだろうなと改めて思わされました。
 27日には有コロでビッグマッチがありました。GHC戦と三冠戦の同時開催は豪華です。それでもやはり客入りはよくありませんでしたが、潮崎対KENTA、秋山対ケアともにやはりいい試合でした。ただ結果は見えていて、予想通りでした。
 丸藤も7カ月ぶりの復帰戦で杉浦に敗れはしましたが、無事に復帰を果たしたのは嬉しいことです。逆に負傷欠場中だった力皇が引退を発表したのは寂しいことでした。
 その他で、元気なのは天龍源一郎です。61歳、35周年の記念興行を開催。さすがに全盛期に比べたらバッドコンディションではありますが、これまた元気な健介と壮絶なチョップ合戦を展開、変わらぬ天龍プロレスを見せてくれました。
 SMASHも独自路線で盛況なようです。一度観てみたいとは思っているのですが。TAJIRIはプロデュースが本当にうまいですね。まったく無名だったスターバックをエース外人にして、今度は恐怖の大王としてデーブ・フィンレーを売り出しています。
 女子では、栗原あゆみが6周年の自主興行で、マルセラを破り、CMLL王座を奪取しました。ブル中野が来年1月8日のTDCホールでの引退興行に向けて各団体を行脚しています。久し振りのビッグイベントが盛り上がって欲しいですね。