Vol.197 3.4後楽園全日・新日昼夜興行、ノア横文&全日両国


 3月4日の後楽園は全日と新日が昼夜興行を行い、それぞれ注目の試合が行われました。
 昼の全日は、全日らしくパッケージプロレスで話題のカードを集め、1750人の観衆を動員しました。上々の結果でしょう。
 メインは諏訪魔対真田の60分3本勝負で王道プロレスの真髄を見せたというところですが、結果は諏訪魔のストレート勝ちで、その実力を見せつけました。ベルトは手放しているとはいえ、諏訪魔が全日のエースであることに疑いの余地はありません。
 セミは河野対永田の一騎打ちで、永田が河野の盟友である船木に顔面骨折の重傷を負わせたことで因縁の対戦となりました。その船木も見守る中、結果は永田の快勝で、ナガダンスも披露しました。最終的には船木が復帰して永田と一騎打ちするまで因縁は続くでしょう。こうしたことはプロレスの見所の一つであり、大事なことです。
 チームビチッと!対GET WILDの世界タッグ王座次期挑戦者チーム決定戦・TLCマッチも話題を集めました。テーブル、脚立、イスを公認凶器として、リング上空に吊るされた権利書を取り合うという試合形式で、色物的な試合でした。KENSOの異質キャラに加え、GET WILDも二人三脚に二人羽織特訓で仲間割れしたりして、おかしな方向に走っていますが、楽しい部分担当ということでいいのではないでしょうか。
 一方、夜の新日は、他にもそれなりの注目カードはありましたが、メインのオカダ対内藤の新世代IWGPヘビー級選手権一本での勝負だったと思います。このシュチエーションで満員にならなければ困りますが、2040人札止めの観衆を集めました。
 オカダは将来を期待していた選手ではありますが、ドームは遅刻したので生で観られず、テレビで観ました。1.29後楽園でIWGPの前哨戦タッグマッチで棚橋に勝った試合は生で観戦しましたが、まだまだという印象で、自信過剰のキャラも好きではなく、どうせチケットも売り切れるだろうと思い、無理に観には行きませんでしたが、試合内容も良かったようで、結果も残し、オカダコールも起ったということで、話しに聞くように日に日に成長しているようで、ファンにも認められてきているのでしょう。
 オカダの顔が印刷された紙幣の雨を降らせたという演出も良かったと思います。もう一度観に行かなければという気になりました。
 ノアではまたも欠場者が続き、小橋のGHCタッグ挑戦が流れるという残念なニュースがありましたが、ATでの夢タッグの縁で武藤のビッグマッチ2連戦となりました。
 まず18日のノア横文大会では、秋山&齋藤対潮崎&武藤のGHCタッグ選手権が行われました。結果は秋山が潮崎に勝利し、秋山組が初防衛に成功しました。急造タッグですし、潮崎は最近不調なので仕方ないところでしょう。GHCヘビー級選手権も、杉浦が負傷欠場のため、代わって丸藤が挑戦しましたが、森嶋が初防衛に成功しました。これも勢いが違うので仕方ないところでしょう。やはり森嶋対杉浦が見たかったです。観戦はしてませんが。
 20日の全日両国は観戦しました。秋山対武藤の三冠戦の他にも流出した4大タイトルの奪還戦、さらに小島対真田の因縁対決、おまけに永田対河野の金網戦で設置・撤去に時間がかかり、全体で4時間半、予想はしていましたが、やはり長過ぎました。最後はだれた雰囲気が漂いました。全日の両国大会としてはいつものことなのですが、もう少し考えて欲しいです。それだけのボリュームで満員にはほど遠いというのも寂しいです。
 メインの武藤対秋山の三冠戦は、武藤のコンディションはやはり悪かったと思います。そしてムーンサルトを出すのが早過ぎました。受けられた上でフロントネックロックという意外な切り返しで勝負あったという感じでした。それでも武藤に勝って欲しかったので、最後は諏訪魔らが総出で秋山に詰め寄り、チャンピオン・カーニバルに向けての展開もありましたが、すっきりしない幕切れになってしまいました。
 世界タッグはGET WILDがちょっと変な方向ではありますが、乗りに乗っており、相手のダーク・オズ&クエルボもいいチームで、面白かったです。結局、奪還したのはこの世界タッグのみで、その結果も欲求不満でした。
 世界ジュニアの近藤は勝つと思っていたのですが、オメガが予想以上に頑張りました。いい試合ではありました。アジアタッグもいい試合でした。征矢匠が期待以上に頑張りましたが、勝利するまでには至りませんでした。パートナーの諏訪魔がアジアタッグ王者になるというのもイメージが沸きませんでしたし、関本&岡林は試合後、チャンピオン・カーニバルへの出場を直訴し、モチベーションが違ったのでしょう。