Vol.201 新日・全日40周年&ノア両国大会


 7月1日、新日・全日40周年両国大会を観戦しました。カードはイマイチでしたが、お祭りなので仕方ないところでしょうか。よく入りましたし、大いに盛り上がって、久し振りにプロレスの素晴らしさを感じられるビッグマッチで良かったです。
 最も注目だった試合は、中邑&オカダ対諏訪魔&近藤でした。諏訪魔と中邑、オカダの絡みは刺激的でした。諏訪魔がラフファイトに走ったのでヒールのようになりましたが、オカダに対する声援は大きかったです。王座は失ったものの完全にファンから認められました。3人ともタッパがあっていいです。やはりレスラーはでかくなくては。最後は体格で劣る近藤が、とはいえ背が低いだけで、パワーは相当なものですが、レインメーカーに敗れたのは仕方ないところでしょうか。それにしてもこの日のレインメーカーも完璧に決まり、必殺技としての魅力を失っていないのも良いです。
 お祭りに欠かせないのはやはり武藤です。これだけの選手が揃う中、それでもやはりスター性はずば抜けています。だからトリプルメインなのでしょう。テンコジとの合体は夢タッグというほどのものではないですが。相手も矢野&飯塚&石井も昔なからの悪役という感じで良かったです。最後はムーンサルトも見せてくれましたし、良かったです。
 三冠戦は、チャンカンで諏訪魔が優勝して取り返すのだろうと思っていたのですが、優勝したのはケアでした。ノアからただ1人秋山が王者として参戦したのも良かったと思いますし、この舞台に挑むのは、考えてみればケアが相応しかったと思います。もういいかげん取り返すのだろうと思っていたので、秋山の防衛は意外でした。
 IWGP戦は、棚橋対真壁でした。真壁も棚橋とはまったく違ったスタイルで人気を集めています。それでもこのお祭りの最後を締めるのはやはり棚橋でした。試合中にエアギターのポーズを見せたときにはブーイングも浴びていましたが、今では王者として認められています。
 ちょっと長過ぎて、最後はだれた感じもありました。お祭りムードだったので名勝負という感じではありませんでしたが、久し振りにビッグマッチの面白さを体感できました。
 14日はGENOME21がありました。大阪なので観戦はできず、サムライTVでもBS11でも中継がなくて寂しいです。IGFは外人上位で日本人がダメという状態が続いていました。王者のバンナは5度の防衛に成功し、絶対王者的な存在にすらなっていました。
 ところがこの日は、メインで藤田が遂にバンナを破り、第2代王者となりました。セミでも澤田&鈴川が、アーツ&ハマーという強力なタッグに勝利しました。澤田がアーツを腕ひしぎ逆十字固めで下すという金星でした。鈴川がコズロフに敗れたのは残念でしたが、定アキラが柴田正人からプロ初勝利を上げたのも明るいニュースでした。日本人がもっと頑張れば面白くなっていくと思います。
 22日はノア両国大会を観戦しました。今月2つ目のビッグマッチです。こちらは苦戦が予想されました。新日全日に頼らず、DDTとTAJIRIや藤原組長、米TNAから選手が出場。新日全日とは一線を画したのはよいと思いますが、その分、カード的にはやはり弱かったかなと思います。
 マス席の前の部分が撤去されてパイプ椅子が置かれていましたが、席数は少なくなっていました。スタンドも空席がありましたが、予想していたほどガラガラという感じではなく、何とか格好はついていたと思います。全11試合に力皇の引退セレモニーと何時間かかるんだろうと思いましたが、意外に進行が早く、7時少し前に終わりました。それでも4時間近くはやはりちょっと長いです。
 マルビン&クレイジーが鼓太郎&青木から王座を奪取したGHCジュニアタッグ戦が意外に良かったです。秋山&齋藤が王座転落したGHCタッグ戦、金丸は防衛しましたが、GHCジュニア戦のTNA勢との対戦はやはりイマイチでした。
 メインの森嶋対潮崎のGHCヘビー級選手権は予想の域を出ない試合でした。KENTA復帰戦の丸藤戦も、このところ両者の復帰戦という万全ではない状態でも対戦が続いており、残念です。力皇の引退も残念ですが、こうした舞台でセレモニーが出来たのはよかったと思います。
 同日に山形では新日のビッグマッチがありました。棚橋が田中将斗からIWGP2度目の防衛、テンコジが矢野&飯塚に勝利してIWGPタッグ王座を奪回は予想通りでした。ライガー&タイガーマスクがロメロ&コズロフの急造と思える外人にIWGPジュニアタッグ王座を奪われてしまうというのは意外でしたし、残念でした。注目だったのは、後藤対中邑のIWGPインタコンチ選手権ですが、中邑が勝利して王座を奪取しました。IWGPの理念からして、こんなベルトは不要なので、是非封印して欲しいと思いますが、中邑はあまのじゃくに封印はしない方向のようです。とにかくどのように扱っていくのか注目したいと思います。
 全日ではジュニアのリーグ戦が開催されました。SUSHIがいい味を出していますし、ミイラ男のエアリアル、謎の中国拳法の達人で日本人というアンディ・ウーなどユニークな新顔も登場しました。大和が優勝というのは意外でした。世界タッグ王者のGET WILDは完全にお笑い路線ですが、思わず笑ってしまいます。