Vol.205 11月は女子プロ強化月間?


 11月は女子プロ強化月間というわけではないのですが、3日に井上貴子のバースデイ・イベントに参加しました。今年で3年連続の参加です。久し振りの新曲が披露されましたが、いい歌でした。今、力を入れている井上貴子二世のブリバトもデビュー間近ということでゲスト出演しました。今年で43歳ですが、まだ現役で頑張ってくれているのは嬉しい限りです。
 90年代の女子プロ黄金時代、キューティー鈴木とともに元祖アイドルレスラーとして人気を博した彼女に魅せられて、ずいぶんと女子プロの会場に足を運びました。それから20年余り、女子プロも冬の時代となって久しいですが、新たな希望の光も見えています。
 スターダムは全女に代わって女子プロレス界の核になれる団体だと思います。11月はタッグリーグ戦が開催され、10日と25日の新木場大会を観戦しました。夏のシングルリーグに続いて、冬はタッグリーグでも開催できるまで選手層も厚くなってきました。
 新木場は小さな会場ですが、フランチャイズとして定着した感がありますし、満員の観客が集まります。後楽園大会も成功しましたし、来春には両国進出も決まっています。
 全女最後の世代である高橋奈苗がエースとして君臨し、個性豊かな新人が次々とデビューしています。美闘陽子の突然の引退は本当に残念でした。ルックスも良く、体も大きく、極真空手で格闘技の実績も充分で、将来の女子プロレス界を背負って立つ逸材と思っていたのですが。
 今、一番輝いているのは、ゆずポンこと愛川ゆず季でしょう。グラドルということで、最初はどうかと思ったのですが、高橋奈苗とのデビュー戦の内容が素晴らしかったです。その後は負傷欠場などの挫折もありましたが、それを乗り越えて、プロレスファンから認められる存在になりました。とにかくプロレスに対して本気で一生懸命取り組んでいるのが素晴らしいです。芸能人ということで魅せるという面でも長けているのだと思います。プロレスセンスもあると思います。
 タッグリーグ戦は15分1本勝負で、公式戦としては短いと思いましたが、残り3分、残り1分というところで決めに行けるというのはやはり実力があるのだと思いました。高橋奈苗や夏樹☆たいようなどの実力者はきっちりと決めました。ゆずポンもしっかり決める力を持っています。2年というキャリアを考えると、本当によくやっていると思います。
 1勝と引き分け2つで、新人の宝城カイリ&翔月なつみが決勝に進出してしまったのですが、やはりまだまだ実力不足で、決勝戦は凡戦になってしまいましたが、夏樹&世VI虎の川崎葛飾最強伝説が優勝しました。この世VI虎という選手も2年のキャリア、20歳の若さとは思えない実力、存在感を持っています。スターダムに今後も注目です。
 男子の方でも、全日は恒例の最強タッグリーグ戦が開催されました。メンバーの寂しさはありますが、大森&征矢が世界タッグ王座を返上して参加とかつての伝統を復活させるなど盛り上げていました。
 ノアではシングルのグローバル・リーグ戦が開催されました。新日から参戦の永田が健闘しましたが、優勝は公式戦でGHCヘビー級王者の森嶋に、決勝で杉浦に勝利したKENTAでした。いろいろとやってきたことの結果がやっと出せたというところでしょう。タッグリーグの季節に敢えてシングルを持って来たわけですが、やはり盛り上がりに欠けたかなという印象です。
 新日もタッグリーグ戦が開催されていますが、新日のタッグが盛り上がらないのはいつものことです。その前の11日の大阪大会で、来年の1.4ドームの形が見えて来ました。去年までは12月のビッグマッチ後に決まっていく感じで、1カ月早いわけですが、いいと思います。ドームに向けておおいに盛り上げて欲しいと思います。