Vol.206 二つの引退発表


 昨年12月は大きなニュースが続きました。5日は小橋の解雇、秋山、潮崎、金丸、鼓太郎、青木の退団が報道されました。最近はまずネットでニュースが流れるので、職場で同僚から教えられました。ニュース源は東スポでした。まったく当てにならない東スポの一面ですが、こうしたプロレス記事は確かなので、会社帰りにいつものように購入して熟読しました。翌日には小橋が引退を決意とトーンが変わり、9日の両国大会に小橋が来場して挨拶することが正式に発表されました。
 そして迎えた9日のノア両国大会ですが、久し振りのビッグマッチということでもともと観戦の予定でしたが、こんな騒動があったからなのか、あってもなのか、観客動員は寂しいものでした。メインのGHC戦も挑戦者は新日の小島で、他団体との対決がやたらと多かったのですが、大仁田、曙は不要でした。
 小橋は試合前にはグッズ売り場ででサインをしていました。第5試合終了後の休憩前にリングに上がり、やはり引退を表明しました。報道はされていなかった首の手術をしたことを明かし、完全復活は無理と判断した。コンディションを整え、もう一度だけリングに上がって引退試合を行うということでした。ここ数年の満身創痍の状態からすれば無理はさせられないと思います。とはいえ四天王プロレスの全盛期を知っている世代にとっては本当に寂しいことです。それでもあと1試合あるというのは嬉しいことで、応援したいと思います。そして無事に終わってくれることを願うのみです。
 退団が報じられた秋山らは何もコメントしませんでしたが、森嶋、丸藤、杉浦らが残ったもので頑張るというような発言をし、試合結果も退団組が負けることになったので、これも本当なのだろうということが分かりました。その後、正式に退団が発表されました。
 小橋の引退、秋山らの退団がなくとも、ここ数年のノアの客入り、そして新らしい選手が出て来ないという状況を見れば、噂されるように危機的な状況にあるというのは感じていました。そして5選手の退団はさらに拍車をかけることでしょう。それでも残った選手に頑張ってもらうしかありません。応援します。
 翌週の日曜日、水道橋デポマートで、愛川ゆず季の写真集発売イベントがあり、行って来ました。こちらは長い列ができ、人気振りが感じられました。サイン&握手してもらい、2ショット写真も撮ってもらえます。クリスマスイブに赤いベルト挑戦の大一番を控えており、体調を崩しているという話しも聞いていたのですが、いつもの明るく、元気で、可愛いゆずポンでした。
 翌17日には史上初となる2年連続女子プロレス大賞の受賞が決まり、あれだけ取りたいと言っていたので喜んでいたのですが、翌18日に記者会見を開き、来年4月29日のスターダム両国大会での引退を電撃発表しました。これも会社でネットのニュースを見た同僚に教えられました。すぐにブログを見て、夜はサムライTVに生出演だったので見て、翌日の週プロのインタビュー記事も読みました。
 グラドルとしての活動はほとんど知りませんでしたが、グラドルがプロレスをやると聞いて、どんなもんなんだろうと最初はかなり懐疑的でした。それでもテレビでデビュー戦を見ると、プロレスをちゃんとやってると思いました。対戦相手の高橋奈苗が「あんた本当にデビュー戦?」と言ったほど試合内容も素晴らしかったです。最初からやるからには真剣にやると思っていたそうで、グラビアとプロレスを両立してグラレスラーというものを確立させると決意していたようです。
 プロレスを一所懸命に頑張る姿に、その決意のほどは充分に伝わりました。スターダム初の後楽園大会で初めて生観戦しましたが、ベルトを持ってのグラビアポーズは衝撃的でした。試合には全力で挑み、試合後はヨロヨロになっていても笑顔を振りまき、グラビアポーズをとるというグラレスラーゆずポンに完全に魅せられてしまいました。
 あまりにも頑張り過ぎて、限界を超えて頑張ってしまっていたんだなと思います。2年間でこれだけのことができるというのはプロレスセンスも相当なものだと思うので、本当に残念だと思いますが、もうこれ以上頑張れないというのもよく分かります。1年前から考えていたということですから、ゆずポンの決断を受け入れるしかないと思います。客観的に考えると見事な引き際だとも思います。
 24日のスターダム後楽園大会は奇しくも引退発表後、初の試合となりました。もともと高橋奈苗の赤いベルトに挑戦する大一番が決まっていました。さすがに勝てないだろうと思っていたのですが、引退を発表して、最初で最後の赤いベルト挑戦なので絶対に勝ちたいと宣言し、そのモチベーション、周囲を巻き込んでいく力も見事なもので、勝たせてあげたいと思ってしまいます。
 結果は壮絶に敗れましたが、あそこまで頑張ってくれればファンとしては大満足でした。本人が落ち込まないかと心配しましたが、ここでもしっかりと前を向いていたので安心しました。本当にあっぱれなプロ根性です。でも、片目が腫上がってしまった姿は痛々しかったです。2日後のスターダムの記者会見でも治っていない様子で、年末で芸能の仕事はないのかもしれませんが、試合の翌日、痣や傷を何とか隠して朝早くから仕事ということも日常だったようで、そんな状態をやっぱり長くは続けられないよなと納得もしてしまいます。とにかく引退まで4カ月、全力で応援するのみです。
 そして3つ目の引退の話題です。29日、本当に久し振りのLLPW−X赤坂BLITZ大会に行って来ました。ハーレー斉藤の引退試合です。他に井上貴子がプロデュースしたブリバトのデビュー戦、貴子の新曲披露もありました。慣れない場所なので居心地が悪かったです。ステージの上にリングがあり、床にパイプ椅子が平置きなので観づらかったです。開場も開始も遅れ、意味のないところで休憩が入り、音響の不具合もあり、進行も悪かったです。
 まずバクステ外神田一丁目というアイドルユニットがゲスト出演、そしてブリバトの歌、続いて貴子の歌というオープニングでした。
 ブリバトのデビュー戦は、神取&貴子との対戦で、勝てる訳もありませんでしたが、内容の方もまだまだという感じでした。歌の方もまだまだです。これからもっともっと頑張らないといけません。
 ハーレーの引退試合は、尾崎&神取と組んで、GAMI&遠藤&ボリショイとの対戦と懐かしい顔ぶれが揃いました。セレモニーにも大向、長島、イーグル、風間らLLのOGたちが集結しました。ハーレー自体観るのはすごく久し振りだったのですが、やはり20年以上前から観てきた選手なので、引退は感慨深いものがありました。
 Wメインとして行われた豊田&貴子対里村&栗原は思いがけずいい顔合わせが観れました。試合後は貴子の新曲CD、ブリバトのデビュー曲CDを買い、栗原も売店を出していたので、ポートレートを買って、2ショット写真を撮ってもらいました。最近はスターダムばかりでしたが、一味違う女子プロレスも楽しかったです。