Vol.229 武藤30周年、ノアグローバルリーグ戦、スターダム


 11月1日、W−1武藤敬司30周年両国大会を観戦しました。久し振りの男子プロレスでした。メインで武藤が河野のW−1チャンピオンシップに挑戦しました。武藤がトーナメントを戦えるようなコンディションでないことは分かりますが、王座決定トーナメントに参加しなかった武藤が挑戦していいのかというのはあります。それでも闘魂三銃士とともに30年間プロレスファンとして歩んで来たという思いもあり、個人的には武藤に勝って欲しかったですし、勝って本当に良かったと思います。
 テレビの解説で蝶野と小橋が来場しました。闘魂三銃士と四天王も橋本と三沢が亡くなり、小橋、田上は引退、川田もフェイドアウトして、残るは武藤と蝶野の2人だけとなってしまいました。2人にはまだまだ頑張って欲しいです。
 W−1の将来を担うべき若い2人はというと。KAIは、エースを自認しなから結果が出せず、出直しマッチで田中将斗と一騎打ちを行いました。前半戦に登場というのが現実です。いい試合でしたが、敗れました。でもそれで良かったと思います。米TNAを主戦場とする真田はセミ前にTAJIRI、マット・ハーディーとの3WAY戦に出場し勝利しましたが、他の2人に勝る存在感は示せませんでした。TNAでもムタばりのメイクをしていますが、とてもムタのような活躍とはいえません。2人とももっともっと頑張らなければなりません。
 セミにはアルベルトが登場しました。父がドスカラス、叔父がマスカラスという良血で、元WWE世界ヘビー級王者という超大物ですが、船木とも噛み合ないだろうと思いましたが、そもそも手の合うレスラーが思いつきません。まったく期待できるものはなく、やっぱりという試合でした。
 そしてここから久し振りに観戦ラッシュになりました。3日はスターダムの後楽園大会。メインは七海里対イオ&世IV虎のタッグ選手権でした。平成軍のトップ2とはいえ急造タッグ。開催中のタッグリーグ戦には別チームで出場中と、カードが弱いかなと思いましたが、そこそこの入りでした。北側ステージは解放しませんでしたが、それでも空席がありました。
 メインのタッグ戦は、イオが再びダークバージョン、世IV虎も顔面ペイントし、魅せるという面では良かったです。イオのダークバージョンは前回見逃しているので見れて嬉しかったですが、もっとプレミアム感を出しても良かったのではないかと思いました。コンビネーションも思ったより良く、好勝負となりました。時間切れ引き分けになるかとも思いましたが、やはりタッグとしては散々苦杯をなめて王者となった七海里が上回り、初防衛に成功しました。決着が着いて良かったです。
 セミは麻優とワッキーの白いベルト戦でした。たわしーずで良い関係を作った2人の対戦、そしてワッキーが「最後の挑戦」と発言したことの意味がひしひしと感じられ、切ない試合でした。そして敗れたワッキーはやはり12月23日の後楽園大会でのラストマッチを表明しました。首痛でもう体が限界とのことでした。一度引退しているので引退試合ではなくセレモニーもしない。けじめのラストマッチとのこと。寂しいですが、みんなの太陽のラストマッチを皆で盛り上げましょう。
 4日はノア後楽園大会を観戦しました。グローバルリーグ戦の終盤戦でしたが、所属外の選手ばかりが目立っていました。永田対田中将斗はさすがの安定感でした。小島対関本は迫力満点でした。あまりプロレスに詳しくない人たちも一緒に観に行ったのですが、関本の筋肉が強烈に印象に残ったようです。やっぱりこういう人間離れした見た目というのは大事なんだと思います。メインは丸藤が超危暴軍の森嶋に敗れたこともありますが、前の2試合ですっかり霞んでしまった感がありました。
 8日には決勝戦が行われ、杉浦が関本に勝利して優勝しました。4日に目立った永田、小島は最後に脱落で決勝進出はなりませんでした。そしてこの流れを受けて12.8有コロ大会に向け、丸藤と優勝した杉浦のGHCヘビー級選手権、新日対超危暴軍の小島対森嶋、天山対マイバッハなどが決定しました。今年最後のビッグマッチ盛り上がって欲しいものです。
 同じく8日に新日は大阪でビッグマッチがありました。メインはIC選手権で、中邑が柴田に勝利しました。超満員札止めは立派です。そして来年7月5日は21年振りとなる大阪城ホール大会の開催が決定しました。札止めを目指して欲しいです。
 そして次期シリーズはタッグリーグ戦ということで1、4ドームに向けての動きも大きな動きがありました。中邑には飯伏がジャーマンを見舞って宣戦布告。後藤を下しNEVER王座を防衛した石井には真壁が挑戦をアピール。復帰戦となったヨシタツはAJに敗れましたが、JJらにいたぶられるヨジタツを棚橋、内藤、本間が救出、内藤とAJが激しく睨み合いました。IWGPジュニアうざを防衛した田口の前にはバレットクラブのメンバーとなりイメージチェンジしたケニー・オメガが登場しました。ドームも大いに盛り上げて欲しいです。
 16日はスターダム新木場大会を観戦しました。新人デビュー戦とタッグリーグ決勝戦が注目を集めたのか大盛況でした。喜ばしいことです。
 デビューしたのは渡辺桃でした。先日プロテストに合格したばかりですが、しっかりと基礎はできていました。彩羽相手に充分合格点の内容でした。コスチュームも爽やかで似合っていました。まだ中学3年生、将来性は充分です。もう1人プロテストに合格した三村弘美も鎖骨骨折となってしまいましたが、会場に姿を見せ、3カ月でデビューすると宣言しました。あせらずに頑張って欲しいものです。欠場組も復帰すれば、選手層も随分厚くなると思います。
 タッグリーグの決勝は七海里対サンダーロックという順当な顔合わせとなりました。とても厳しい試合でしたが、王者の七海里が勝利して優勝しました。タッグチームとして成長しています。
 12.23後楽園での世IV虎の赤いベルト初防衛の相手も赤井沙希と明らかになりました。確かに「世IV虎にしかできない相手」ですが、微妙な空気になりました。あまり引っ張らずに早めに発表して良かったのではないでしょうか。
 柴雷美央が来年2月15日の誕生日興行で、妹のイオとシングル対決をしたいと発言し、話題になっています。まだ交渉はしていないとのことで、この日もイオはリング上では何も語りませんでしたが、バックステージで、スターダムに正式にオファーをしてもらってからとコメントしました。純粋に見たいと思いますし、いい時期ではないかと思います。2人の今後の動向に注目です。
 スターダムのタッグリーグは一足先に終わりましたが、プロレス界はタッグリーグの季節となりました。Wー1は初代タッグ王者決定リーグ戦が開催されました。全日は秋山体制になって、少しは最強タッグらしくなった気がします。まだまだ出場チームが寂しいですが。新日ワールドタッグリーグは豪華な顔ぶれです。棚橋&ヨシタツが初戦で離脱は残念ですが。
 今年も残り1カ月となりましたが、まだまだ、もっともっとプロレス界が盛り上がってくれればいいと思います。