Vol.239 スターダム5★STARGP


 9月6日、新木場にて、闘う女優がコンセプトのAgZアクトレスガールズBiginningを観戦しました。5月末のプロローグ大会を経て、今日が旗揚げ大会でした。彼女たちに会えるイベントに参加していたので、彼女たちが本当に一生懸命に頑張っているのは分かっていますが、正直プロレスと呼べるレベルにはありませんでした。
 プロローグ大会では、初めてにしては頑張っていると感じましたし、光るものを持っている選手もいました。でもプロレスはいろいろな形があって、人それぞれ好みによるでしょうが、私は今日の内容はふざけ過ぎで、間違った方向に行ってしまっていると思いました。
 選手が練習で怪我をしてしまったという事情もあったようですが、やはりプロレスは女優業の傍らでできるものではないということでしょう。彼女達はプロレスラーではなく、アクトレスガールズなのです。新しい形のプロレスを目指しているのです。そう思って長い目で見守っていこうと思います。
 13日はスターダム新木場大会でした。やはり比べても仕方ありませんが、スターダムのプロレスはレベルが違います。この1週間は北陸、大阪で初の3連戦、平日の名古屋大会で5★STARGPの公式戦が行われ、この日が公式戦最終日というハードスケジュールでした。過酷な状況は日本人も外人も同じなので言い訳にはなりませんが、この日はまったく予想外の展開で、ちょっとバッドエンドでした。
 出だしにつまずいたほーちゃんは、何とか盛り返し、クイーン・マヤに勝てば決勝進出という状況でした。190センチの女大巨人は確かに簡単に勝てる相手ではありませんが、何とかリングアウト勝ちしたものの、内容は決して褒められるものではありませんでした。
 素晴らしい充実振りだったイオは引き分けでも決勝進出でしたが、まさかのハドソンに敗れ、敗退しました。ハドソンが納得の大健闘をしましたが、とても残念な結果でした。
 この日を最後にキャンパス(リングマット)が新調されるということで、全試合終了後に断布式が行われ、一片が来場者にプレゼントされました。5年間実際に闘いが繰り広げられたリングの一部ですから、宝物です。これはとてもありがたいことでした。
 23日はスターダム後楽園大会を観戦しました。開幕戦は寂しい入りでしたが、この日は北側も開放する大入りでした。
 ロサ・ネグロは初来日ながら、その特異なキャラクターと麻優に勝利するなど実力も示し、ハイスピード挑戦を手にしました。王者のスターファイヤーは長く日本に滞在し実績を残しています。第1試合で行われたハイスピード戦は外人同志の対決ながら期待できる試合でしたが、スターファイヤーが負傷し、あっさりと終わってしまい残念でした。第2試合も外人対決でしたが、チェルシー&メリッサのニューカリフォルニアドールズは魅力的なタッグチームです。
 第3試合では惡斗が復帰。同時に復帰の木村響子とのタッグで、大江戸隊が完全復活です。人数は少なくなりましたが、外人レスラーも含めてとてもいい感じにまとまっていたスターダムですが、それをかき乱す存在の彼女たちが戻ってきたことでどう変わっていくのか、期待と不安が半ばというところです。
 セミではゴッデスタッグ選手権で、イオ&麻優のサンダーロックが十文字姉妹にリベンジ勝利。試合内容もさすが1、2を争うタッグチームの対決で素晴らしかったです。メインは優勝戦で、ほーちゃんがハドソンから遂にダイビングエルボーでバースデイ勝利。崖っぷちから逆転初優勝を決め、これ以上ないハッピーエンドとなりました。
 残念ながら次回後楽園の10.11は仙女のビッグマッチとかぶり、赤いベルト戦は組まれませんが、ほーちゃん対惡斗、麻優対ネクロのハイスピード戦、ハプニング的に美邑弘海のデビュー戦が決定し、いつものように次の展開も見えました。終わってみればすごくよいリーグ戦だったと思います。
 対してノアは、杉浦が勝って鈴木軍との抗争は終わりと思っていたのですが、またもGHC王座戦全敗という残念な結果になってしまいました。個人的には今ノアにそれほどの思い入れはありませんが、ノアファンにとってはもう我慢も限界なのではないでしょうか。といって鈴木軍との抗争が終わったとして、その後の展開が見えませんが。
 全日は秋山体制になって、やっと以前の王道プロレスらしくなってて良かったと思います。王道トーナメントは秋山が優勝して、これも良かったなと思ったのですが、潮崎が退団というニュースが飛び込んで来ました。潮崎の真意は分かりませんが、全日本にとっては大きな戦力ダウンです。
 W−1は、武藤を下して王者となったKAIが不甲斐なく、トーナメントを制した征矢が王座も奪取しました。現状のKAIよりはましかもしれません。征矢の王者振り、KAIの巻き返しに期待します。
 新日は10.12両国を控え、岡山、神戸で選手権試合が開催され、中邑が後藤からIC王座を奪回、棚橋がファレからドーム挑戦権利証を守り、真壁が飯伏を破りNEVER王座防衛など、相変わらずの充実ぶりで一人勝ち状態が続きます。