Vol.241 スターダムvs仙女全面対抗戦、天龍引退


 11月1日の全日弘前大会で、王道トーナメントを制した秋山が三冠王座に挑戦。曙を連破して王座を奪取しました。エース候補の潮崎の離脱がありましたが、若手の台頭はなく、ベテランが踏ん張るという結果になりました。オールドファンの私にとっては大歓迎の流れです。秋山にはまだまだトップで頑張ってもらいたいです。天龍引退興行で遂に諏訪魔とタッグ対決する藤田も来場して乱闘寸前となりました。これも大歓迎の流れです。
 11月8日はスターダム新木場大会を観戦しました。例年だとタッグリーグ戦の季節です。今年も開催が予定されていましたが、1DAYタッグトーナメントの開催となりました。熱戦が繰り広げられ、サンダーロックが優勝しました。
 決勝に進出したサンタナは、準決勝で左ヒザを痛めたようで足を引きずっている状態。イオは1回戦でコーナーポスト上から落ちた際に背中と腰の辺りをリングの縁に痛打ました。ほーちゃん&加藤悠と惡斗&ハリテッドが引き分けで両チーム失格となったため準決勝は不戦勝となりましたが、ともにダメージを抱えたままでの試合となりました。幸い2人とも重傷ではなかったようですが、最近またケガが多いのが心配なところです。
 そして12日、仙女後楽園大会、スターダムとの全面対抗戦を観戦しました。普段は頑張ってくれれば勝敗にはあまりこだわらないのですが、対抗戦となると絶対に勝って欲しいとなります。
 6対6のシングル勝ち抜き戦。大将戦以外は10分1本勝負で引き分けの場合は両者失格、大将の試合は無制限1本勝負。1試合目の橋本対桃は決まっていましたが、行こうの登場順は未発表というルールでとてもスリリングな展開になりました。
 デビューしたばかりの仙女の橋本は、大学レスリングで実績を残し、相当なパワーと実力の持ち主ですが、いきなり桃、美邑、クリスの3人抜きをやってのけました。それでもJKファイター、デビュー1年の桃は良いところも見せていましたが、美邑、クリスはまったくいいところが見せられませんでした。4人目のイオが橋本を止め、新人の岩田も連破、仙台幸子と引き分けで両者失格となりましたが、充分に健闘したと思います。この登場順は当ったといえるでしょう。続いて里村とほーちゃんが登場し、時間切れ引き分けで両者失格となりました。この2人で10分では仕方のないところでしょう。スターダムの大将は麻優、仙女の副将はDASHチサコでした。麻優がチサコと大将のカサンドラ宮城を連破し、スターダムが逆転勝利しました。カサンドラが大将という選択がどうだったのかと思います。
 と後に成れば冷静に振り返れますが、生で観戦していたときはドキドキハラハラでした。応援していたスターダムが勝ってメチャメチャ嬉しかったですし、もし負けていたら相当に悔しかったと思います。こんな熱い気持ちになったのは本当に久し振りです。団体プロレスそして団体対抗戦はやっぱりいいものですね。
 15日はスターダム後楽園大会を観戦しました。対抗戦第2弾です。2勝1敗と勝ち越しましたが、ほーちゃんは新人の岩田、イオは引退が決まっている仙台幸子に勝利と当たり前の感があり、肝心の麻優は里村に敗れ、赤いベルト奪回は成りませんでした。この壁はとてつもなく高いです。でもきっと乗り越えてくれるはずです。
 もう一つ注目がありました。新人のジャングル叫女のデビューです。ハンマー投げでインカレに出場。その後2年間セネガルでボランティア活動をしていたという経歴の持ち主、史上最速の入門から3カ月でデビュー、体は小さいですが、スターダムには珍しいパワーファイターです。練習生時代から顔見知りになっていて、明るく前向きですごく良い子なので気に掛けていたのですが、いきなり桃から勝利を上げました。期待の新人です。
 そしてこの日は両国で天龍の引退試合ということでWヘッダーでした。猪木信者、新日派なので、あまり天龍に思い入れはなかったのですが、たまたま誘われて、早めにチケットを買ってありました。チケットは完売、紛れもなく超満員だったので、誘ってもらって感謝です。やはり昭和プロレス世代として、これは見逃せませんでした。
 最後にオカダとシングル対決というのも天龍らしかったです。試合後、オカダが深々と一礼して去って行った姿に感動しました。セレモニーはシンプルで、これも天龍らしくて良かったです。会場の熱狂振りは久し振りに昭和のプロレスが蘇ったようでした。
 いただけなかったのはセミの藤田と諏訪魔のタッグ対決です。まったく噛み合ず、パートナーの関本、岡林に対しても失礼極まりなく、プロとして失格でした。結果ブーイング、帰れコールを浴びることになりましたが、「大日本コール」が起こったのは痛快でした。藤田は大晦日のIGFでシングル対決をしたいようなことを言っていました。諏訪魔はその気はないようで、大晦日のIGFは観に行きますが、もう2人の対決は観たくありません。やらなくていいです。
 21日はLLPW−X品川プリンスクラブeX大会を観戦しました。滅多に興行がないので1年振りくらいでした。会場もまったく馴染みのないところ。メインは神取&志田光対ダンプ松本&ZAPでした。志田はフリーの若手売れっ子ですが、他は懐かし過ぎるメンバーでした。セミでは井上貴子とブリバトが初のトリオを結成。貴子のアイドル育成プロジェクトでデビューしたブリバトも随分久し振りに観ましたが、だいぶレスラーらしくなっていました。対戦相手は高橋奈七永&真琴&藤田あかねで、スターダム退団以来久し振りに奈七永とセコンドには南月(2人とも改名しました)の元気な姿も観れて良かったです。
 全日本は鼓太郎、金丸も退団が発表されました。契約更新に不信感と報道され、経営難が浮き彫りになりました。先に退団した潮崎はノアのリングに上がりました。概ね歓迎ムードだったようです。
 海外では、ニック・ボックウインクルの死去が報じられました。また一人、昭和の名レスラーがいなくなりました。寂しいです。ラ・ソンブラがWWEと契約というニュースもありました。マスクを被ってファイトして欲しいですね。
 そして29日はBeginningアクトレスガールズAct2新木場大会を観戦しました。プロローグ大会を入れて3度目の興行で、進行はだいぶスムーズになりました。前回のようなイライラする展開はなかったです。プロレス技術はまだまだですが、頑張っているのは伝わります。
 まなせゆうなは第1試合でしたが、久し振りのシングルマッチでデビュー戦となる宮間梨佳の相手をしっかり務めました。やっぱりあのダイナミックさはあまりいないタイプなので魅力です。
 セミはスターダムにも参戦している安納サオリが前回タッグで敗れている播磨祐紀にリベンジしました。安納も意外と体が大きく、そして凄く柔軟で根性もあって、経験も積んでいるので楽しみな存在です。
 メインは尾崎妹加。重量挙げの高校王者だったとのことで彼女のパワーは相当なもので、メインも常連です。挑んだのは万喜なつみ。最年少のリングの妖精、体は小さくスピードはありますが、抜擢でしょう。彼女はすごく前向きで、頑張っているのが伝わり、応援しています。女優だけあって表現力が豊かです。負けましたが、エンディングではちゃっかり一番目立っていました。
 12月20日にはACT3の開催が決まっています。残念ながら観に行けないのですが、試合数が増えるのはいいことです。今月は女子4団体を観戦することになってしまいました。唯一の男子プロレス、天龍引退試合も観に行っておいてよかったです。