Vol.4 くやしいけれど、今、安生がおもしろい


 みんな、忘れてしまったのではないでしょうか?安生がヒクソンに対して道場破りを行い、返り討ちにされたことを。私は忘れていません。山本小鉄が「俺だったら、腹を切ってお詫びする」と言っていましたが、死んでお詫びされても許せません。プロレスラーとして存在して欲しくないという気持ちは今でも変わりません。でも・・・確かにおもしろい!試合が、コメントが、存在自体が、おもしろい!!
 2.25の新日両国大会は、最近の新日は両国クラスでは軽くみているとしか思えないような盛り上がりに欠ける興行が多かったのですが、久しぶりに盛り上がったいい興行でした。両国の駅に降りた時点で、ダフ屋の活気が違いました。国技館に着いてみると、チケット完売の張り紙があり、なるほどと思いました。
 メインで、タッグながら武藤と高田が対戦したということもあるでしょうが、新聞等では、高田がカットに入らず、試合の大半は佐野が一人で捕まっていたということで、シラケた試合と報道されました。「あんな勝ち方で喜ぶ新日ファンの気持ちがわからない」と言っていたUファンもいましたが、新日ファン、プロレスファンとしては十分に満足のいく試合内容で、決してシラケてなどいませんでした。
 ちょっと話しがそれました。そのメインよりも、安生・高山のゴールデンカップスが橋本・平田のIWGPタッグ王者に挑戦したセミファイナルは盛り上がりました。安生が出場したことが、両国大会の成功の大きな要因であることは間違いありません。
 今やあのテーマ曲が流れると、手拍子が起こります。その後ブーイングに変わるものの、かつてのような憎しみが込められたものではなく、ブーイングすることをを楽しんでいるという感じです。
 タッグ戦などあまり経験がないはずなのに、高山は決してうまいレスラーではないのに、あの試合運びはまさに天性のものといった感じです。辛口のマサさんも実力者として認めています。こうなってくると、ゴールデンカップスvs冬木軍の6人タッグが観みたい!
 でも、私はやっぱり認めません。だけど、おもしろいんだよなぁ。くやしいけど。