VOL.231 文庫本で読む格闘技 PART11
後楽園ホール近くの山下書店、神保町の書泉グランデなら、すべての本が揃っています
新書ですが・・・。初代タイガーマスクとして一世を風靡し、格闘技を追求して、修斗を立ち上げ、掣圏道を起こした佐山聡がたどり着いたリアル不動心について解説します。
本当にいろいろなことを考えて、実践して、格闘というものを追求しているんだなということがよく分かります。
格闘技ファンなら前田光世ーコンデ・コマの名は聞いたことがあるはず。1900年代初頭、今から焼く百年前に、世界を渡り歩き、無敗を誇った伝説の柔道王です。
アルティメット大会でグレイシー一族が台頭した時に、グレイシー柔術の原点は前田光世であるとの発言が有名ですが、細かい事は分かりませんでした。この本で、その波乱に満ちた人生が詳細に分かります。
1985年は長与千種が髪切りマッチでダンプ松本に敗れ、丸坊主にされた年です。長与、飛鳥のクラッシュギャルズの2人の生い立ち、若手時代、クラッシュ大ブーム時代、引退から復帰まで、すべてが網羅されていて読み応えがありました。全盛期のクラッシュファンの視点もあり、興味深かったです。
著者は「1976年のアントニオ猪木」の著者の柳澤健氏。
小説家で柔道経験もある増田俊也氏による木村政彦伝記。2008年1月号から2011年7月号に「ゴング格闘技」に長期掲載。大宅壮一ノンフィクション賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。
プロレスファンには有名で本のタイトルの由来になっている力道山との昭和巌流島決戦がクライマックスですが、ブラジルでのエリオ・グレイシー戦もとても興味深かったです。木村政彦の生い立ちから晩年まで、力道山、大山倍達らにも詳しく、日本の格闘技史がよく分かります。読み応え充分です。
お馴染みの宝島ムック2013年6月発行の文庫化です。白石オーナーと全日分裂騒動の裏側がメイン。それに伴って、タニマチの歴史も、佐川急便、豊田商事、メガネスーパーなど懐かしい話題。ノアの詐欺事件も。
変わったところでは、力道山を刺した男の取材秘話。タイガーマスク、藤波vs長州名勝負数え歌、IWGPで黄金時代の頂点にあったと同時にアントンハイセル問題で大揺れだった1983年の新日本の検証も。
実際にあったプロレスラーたちの心温まる優しいエピソード集です。馬場、猪木ら超有名レスラーの有名な話しからマイナーなものまで、プロレスの魅力が伝わります。
2012」年に刊行された「泣けるプロレス」と続編「泣けるプロレス リターンマッチ」の68編から32編を選んだもの。棚橋弘至のインタビューも収録。
お馴染みの宝島ムック2013年2月発行の文庫化です。ノアの大量離脱、小橋引退の裏側。全日分裂の裏側という2つの大きな話題。ノアの詐欺事件、ゼロワン女子練習生の死亡事故などのスキャンダラスな話題。
面白かったのはプロレスラー最新知名度ランキングで、1位は猪木、2位が意外でしたが、アニマル浜口、3位が馬場でした。