VOL.347 文庫本で読む格闘技 PART14
スポーツライター柳澤健氏の「XX年の○○」シリーズは、他にも「1976年のアントニオ猪木」、「1964年のジャイアント馬場」、「1985年のクラッシュギャルズ」、「1984年のUWF」などがあり、どれもとても詳しく面白いです。それぞれの特別な1年について描かれるのですが、猪木信者で、闘魂三銃士世代の私には、第三世代のプロレスには物足りなさを感じていました。プロレス人気も下降していました。そんな2011年に新世代として現れた棚橋弘至と中邑真輔の2人は新日本プロレス人気を盛り返した立役者でした。
宝島ムックの文庫化で、あるテーマについて選手たちが語っていく形式のものです。テーマは猪木伝説ということで本人と弟子たちや関連の深い人たちが登場します。ムックが出た2019年は、猪木はまだ健在で、文庫化された時は一度入院し、退院した後でした。馬場も猪木がいない時代が来てしまうなんて想像もしていませんでした。
プロレス最強を掲げて闘ってきた猪木ですが、常に勝ってきたわけではありません。負けたところからどうやって立ち上がっていくのかもプロレスの醍醐味です。そんな猪木の勝負論が展開されます。イノキが亡くなる直前は、いくつかの著書が刊行され文庫化もされました。この本と単行本を買うと抽選で猪木の直筆サイン色紙が当たるというキャンペーンがあり、当選しました。猪木最後のサインの貴重な1枚です。
宝島SUGOI文庫化で、猪木の名言を集めて編集したものです。この時期に刊行されたのは偶然か、何か予感のようなものがあったのでしょうか。
2019年5月に武藤敬司の35年間のレスラー生活の全記録として書かれたものに、2023年2月21日の引退に向けて、最終章が追加されました。まさに完全版です。読み応えがあります。
宝島ムックの文庫化で、あるテーマについて選手たちが語っていく形式のものです。テーマは橋本真也、特に師匠でもあった猪木と確執について関係者が証言します。2人とも亡くなったので語れるようになったということでしょうか。
スポーツライター柳澤健氏の「XX年の○○」シリーズで、「2011年の棚橋弘至と中邑真輔」が最後かなと思いましたが、桜庭がいました。2000年の桜庭和志も確かにとても興味深いです。
理論派のTAJIRIのプロレス論ということで期待していたのですが、個人的にはあまり響くものがありませんでした。
宝島ムックの文庫化で、タイトル通り因縁の2人による対談集です。猪木と石井館長、藤浪と長州、鞍上と坂田、大谷と大地、ターザンと永島など興味深い顔合わせです。
宝島ムックの文庫化ですが、一風変わって、ラーメン屋に転身した川田利明のラーメン奮闘記です。麺ジャラスK一度は行ってみたいと思っているのですが。
宝島ムックの文庫化で、長州力についてのインタビュー集です。長州も引退して随分立ちました。今では現役の頃の面影は全くありませんが、当時のことが色々と描かれています。