VOL.280 文庫本で読む格闘技 PART12


 格闘技関連文庫本特集の第12弾です。2015年以降に刊行されたものを集めました。このところプロレスの本があまり出版されなくなってしまったので、すごく久し振りですが、とても読み応えがあり、興味ない深い3冊です。是非、読んで見て下さい。

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「1964年のジャイアント馬場」 柳澤健著
(双葉文庫) 2019年1月13日初版発行 926円+税

 スポーツライター柳澤健氏の「XX年の○○」シリーズは、「1976年のアントニオ猪木」を始め、「1984年のUWF」「1985年のクラッシュギャルズ」など、とても詳しく面白いです。
 1964年のジャイアント馬場は2度目のアメリカ遠征中で、2月から3月にかけて、NWA、WWWF、WWAの世界三大タイトルマッチに連続挑戦し、ルー・テーズ、ブルーノ・サンマルチノ、フレッド・ブラッシーと戦うなど、アメリカでトップレスラーの地位を築いていました。ただ巨体なだけでなく素晴らしい身体能力も合わせ持った馬場ほどアメリカで成功したレスラーはいないと言われます。このままアメリカで過ごすことも考えていましたが、1963年の12月15日に力道山が亡くなったことで日本プロレスに呼び戻され、4月の第6回ワールドリーグ戦に参加。力道山亡き後の日本プロレスのエースとなりました。
 1964年以前、プロ野球選手時代からプロレス入りまでも。1964年後の全日本プロレス旗揚げから鶴龍時代、四天王時代、現在まで。古き良きアメリカンプロレスの往年の名レスラーたち、師匠で日本プロレスの祖である力道山、生涯のライバルであるアントニオ猪木など、あらゆることが詳細に網羅されています。


「真説・長州力 1951ー2018」 田崎健太著
(集英社文庫) 2018年7月25日初版発行 1000円+税

 ノンフィクション作家の田崎健太氏による長州力の半生記です。主にスポーツ系のものを書いている作家のようで、「真説・佐山サトル」も出版されています。
 アマレス時代から、新日本プロレス入団、「噛ませ犬」発言、ジャパンプロレス、WJと、引退を発表している長州力の激動のプロレス人生が詳細に描かれています。
 維新軍の時も長州より藤浪派でしたし、引退復帰したことは認めていませんが、長州力というレスラーはプロレスを変えた一人だし、一時代を築いた凄いレスラーだなと思います。


「1993年の女子プロレス」 柳澤健著
(双葉文庫) 2016年5月15日初版発行 926円+税

 1993年4月2日、全女、JWP、LLPW、FMWによる団体対抗戦が横浜アリーナで開催されました。伝説の一戦となった北斗対神取など全試合が終了したのは夜中の12時で終電がなくなり、ちょっとした騒動になりました。私も行っていて、仕方なくメイン前に帰ったことを覚えています。この団体対抗戦で女子プロレスが大ブームとなり東京ドームにも進出したという時代です。興行が長いのには参りましたが。
 「XX年の○○」シリーズですが、他のものとは違って、女子レスラーがインタビューで対抗戦の黄金時代についてを中心に語るという形式です。ブル中野、アジャ・コング、井上京子、豊田真奈美、伊藤薫、尾崎魔弓、ロッシー小川、ジャガー横田、デビル雅美、長与千種、ライオネス飛鳥といったそうそうたるメンバーの話しはとても興味深いです。


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